内容説明
本書は、インターネット、スマートフォン、ソーシャルメディア、人工知能、VR、メタバース、アバター、ソーシャルロボットなど、現代を形作る技術を題材に、情報技術の急速な発展が社会や人間にどのような影響を与えているのか(あるいは相互作用しているのか)を多面的に考察する。
目次
第1章 コミュニケーションの変容
第2章 テクノロジーと人間の複雑な関係
第3章 コミュニケーションとは何か
第4章 楽しいインターネット
第5章 情報コモンズの悲劇
第6章 人工知能はメッセージである
第7章 コミュニケーションの未来―VR、アバター、ロボット
エピローグ 情報技術とどう向き合うか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
buuupuuu
20
人々の多様な動機の下で技術が生み出されると同時に、今度は、その技術が人々の行為や価値観を規定していく。本書はそのような相互関係を、コミュニケーションのあり方と情報技術について考察している。たとえば、マーケティングのための技術が、人々からリソースを奪い、分断させていくことがある。マッチングの不確実性に対処するために人工知能を用いることが、社会関係を変容させていくかもしれない。ただし著者は悲観論者ではない。コミュニケーションが技術と相関的であれば、対面での会話こそが本来的なコミュニケーションだとは言えない。2026/08/23
mim42
10
コミュニケーションとは何か、情報技術と人間の関係性について論じた力作。フェアな視点で論じる著者の姿勢に好印象を持った。人文知や理工学的知見を広く援用し、コミュニケーションと関連技術について脱構築的な視座を提示する。トピックの大半は同意できるものであるが細部において何点か意見の異なる箇所があった。例えばジェンダーステレオタイプへの過剰対応リスク、美空ひばりAI批判、等。全体として私の興味関心分野と重なっており楽しめた。このようなテーマの場合一昔前だとイデオロギー的言説へ陥りがちだがそのような所も無く👍2026/06/17
あかみや
3
新しい技術が生まれるたびに、それは世界をよりよい方向にもたらすと称賛する人と、今の安定した生活様態によくない変化をもたらすという悲観者が現れる。 新たな技術が登場した際に問われるべきことは、新技術が何をもたらすか、どういう風に利用するべきかだけではない。 使用者となるわたしたちにいかなる影響を及ぼしうるかも同時に問われるべきなのだ。 楽観論も悲観論も含めてありうる可能性を列挙し、一面的な見方のみに注目しないように努めて、中立的に検討しないといけないと思う。2026/03/26




