内容説明
撮影中の事故により三たび映像化が頓挫した“呪われた”小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が集められたクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加。映像化企画に関わった映画監督、女優、プロデューサー、編集者、そして熱狂的なファンである漫画家姉妹ら一人ひとりに海上の閉ざされた空間で個別インタビューを行い、過去の事故や事件、謎に包まれた作者・飯合梓についての証言を集める。その結果、複雑な過去や人間関係は明らかになるものの、事実はどんどん曖昧になり、やがて物語は単なる謎解きを超えていく。「これはえらいものを読んでしまった。」(鴻巣友季子氏)。恩田陸の新たなる代表作!
目次
二十五、上陸の前に
二十六、アモイ
二十七、ピアノの島で
二十八、幻滅
二十九、とある作家への架空のインタビュー
三十、印象について(Qちゃんの話)
三十一、消えた男(島崎四郎の話)
三十二、ゴシップ(島崎和歌子の話)
三十三、昨夜もマンダレーで(清水桂子の話)
三十四、残像の海
三十五、幼き母を連れて(角替正の話)
三十六、招聘(進藤洋介の話)
三十七、祝福された虚構の宴(武井京太郎の話)
三十八、カードの城(真鍋綾実の話)
三十九、エスカレーター
四十、過去に向かって手を振る(真鍋詩織の話)
四十一、図書室にて
四十二、サウダーデ(蕗谷雅春の話)
四十三、鈍色幻視行
四十四、フェアウエル・パーティ
四十五、大団円、あるいは聖者の行進
終章



