内容説明
いくつものなんでもない一日の物語、完結!
『国宝』をはじめ、数々の名作を世に送り出してきた著者による、もう一つの代表作「横道世之介」シリーズの三作目。
「ドーミー吉祥寺の南」に暮らす横道世之介、39歳。
世之介を慕う後輩カメラマンのエバには人生上の重大事が起き、下宿仲間の谷尻くんはどうやらカフェ店員に恋をしているらしい。図々しくて、お人好し、調子がよくて、だけどなんだかいい奴で、いつもみんなの近くで笑ってる。そんな世之介はもちろん誰のことも放っておけず、あれやこれやと世話を焼く。
少しずつ変わっていく周囲を全力で支えようと奮闘する世之介のもとにも、小さな変化が訪れては、やっぱり最愛の人を何度でも思い出している。
死ぬときは、いっぱい笑って、いっぱい働いて、いっぱいサボって、そんでもっていっぱい生きたなーって思いたい。
光に満ちた、“なんでもない一日”みたいな男の物語。
(本書からお読みいただいてもお楽しみいただけます。)
単行本 2023年5月 毎日新聞出版刊
文庫版 2026年6月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kanonlicht
47
この世で一番大切なことを問われれば「リラックス」と答え、周囲の人たちからは「なんでもない一日のような人」と評される世之介。シリーズを追ってきた読者はすでに彼の行く末を知ってはいるけれど、それでもこうしてごくありふれた彼らの日常を読みたいと思うのは、世之介という人間から何かを受け取った人たちの反応に自分を重ねるからかもしれない。「その人がいた世界といなかった世界では何かが違う、それが一人の人間が生きたってこと」というある人の言葉が心に残った。2026/06/26
カブ
32
大きな仕事を掴んだ横道世之介。下宿「ドーミー吉祥寺の南」で暮らす個性豊かな住人たちとの、なんて事ない1日1日が愛おしい。世之介を愛した人々、世之介に愛された沢山の人々全てがキラキラしてる。また、ページを捲れば世之介に会えるよね。何度も読み返したいシリーズ完結。2026/07/07
Shun
27
最終巻だけあって描かれるエピソードは豊富に、そして題名に込められた意味がまた尊い。最後の巻で描かれる世之介の人生は、彼が最愛の女性・二千花と死に別れた後のお話。冒頭から夫婦のように描かれる世之介とあけみという女性。彼女は祖母の遺した下宿屋を営んでおり、どう出会ったのか世之介とは事実婚のような関係でその状況は少しずつ描かれていく。あけみとの今の暮らし、そして余命僅かの間に過ごした二千花とのいとおしい日々が間奏のように差し込まれて描かれる。下宿屋の面々も個性豊か、そして彼らからも世之介は愛されていたのである。2026/06/21
時代
11
なんかジーンとしちゃった。世之介の運命は変わらなかったのだが、そこに至るまでの最後の周りの人達がすごく幸せだ。生きると死ぬがとても柔らかく感じた。暫く余韻に浸ろうか◎◎2026/06/24
yoko
3
上下を3日間で読みました。もう世之介はいなくなるのが淋しい2026/06/18




