内容説明
横道世之介39歳、この一年もきっと愛しい
『国宝』をはじめ、数々の名作を世に送り出してきた著者による、もう一つの代表作「横道世之介」シリーズの三作目。
39歳になった横道世之介は、カメラマンとして生計を立てている。
世之介が暮らす「ドーミー吉祥寺の南」には、元芸者の祖母が始めた下宿を切り盛りするあけみちゃん、最古参の住人である元芸人の営業マン・礼二さん、書店員の大福さんに、大学生の谷尻くんが暮らしている。ゆるやかで、ありふれた毎日の中に突如現れたのが、世之介の知り合いのベテラン教師・ムーさんの引きこもりの息子、一歩。
個性豊かな住人たちと騒がしく暮らす日々には、見逃してしまいそうなほどに何気ないきらめきが満ちている。季節は少しずつ移り、世之介は最愛の人を思い出す。
カメラマンになっても、39歳になっても、世之介は、やっぱり世之介だ。
誰の人生にもあたたかな光を灯す、永遠の傑作。
(本書からお読みいただいてもお楽しみいただけます。)
単行本 2023年5月 毎日新聞出版刊
文庫版 2026年6月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kanonlicht
44
シリーズ完結編。39歳になった世之介の1年間が描かれる。うだつが上がらないフリーカメラマンながら、下宿屋を営む内縁の妻とそこに住むさまざまな住人たちとの、のんびりとした、だけど温かい日々。先輩カメラマンがふとこぼした「お前には弱みを見せても恥ずかしくない」という言葉は、世之介の人間性を表す最大の賛辞なのかもしれない。だからこそ彼の周囲には人が集まってくる。世之介になりたいかと言われるとちょっと考えてしまうけど、世之介の友達にだったら間違いなくなりたい。2026/06/19
カブ
31
愛すべき横道世之介にまた会えた。完結編と…。もう会えなくなっちゃうの?下巻へ。2026/07/07
Shun
30
何でもない日々が愛おしく思える稀有な小説。周りの人たちから慕われる横道世之介のそんな日常を描く大人気シリーズの完結巻にあたる。またシリーズものになってはいるが、世之介の最期は既に一巻目で明らかにされている。続編で描かれるのはそんな世之介ロスを埋めるための瞬間を切り取った間章のようなものだが、世之介の人柄をより理解しその人生がさらに彩り豊かなものとなっていく。世之介はいずれ若くして愛する人たちの元から去ると分かっていても、続編を読めるという幸せに興じていたい。2026/06/21
時代
15
いやーいいですね。またまた横道世之助。過去の話はあんまり覚えてないけど、まだ生きてるだけで満足です。おまけに下宿家で暮らしてるしもうたまらん。適当でお調子者で心優しくていい奴なんですよ◎2026/06/18
なおぞう
6
癒しの世之介度:★★★★最近仕事が忙しくなってしまい、本読むことが癒やしになっている。なので、これはうってつけなのである。世之介シリーズで言えば面白さは2>1>3となってしまう。あまりパート3はエピソードとしては薄い気がする。だから再読するとほとんど忘れていた。でもやはり物語としては面白い。下巻に向けてどうな話になるか忘れているけど、楽しみにしたいと思う。その前に村上春樹氏の新作、面白いのかなあ?2026/07/02




