内容説明
奇抜な着想、軽快なプロット、巧妙な話術で、短編を書かせては随一の名手。1963年には『未来世界から来た男』で創元SF文庫の記念すべき第一弾を飾ったフレドリック・ブラウン。SFや推理小説はもとより、怪奇小説や寓話などその多岐にわたる活躍の中から、111編のSF短編すべてを新訳で収めた決定版全集を、全五巻で待望の文庫化。第二巻には、ある科学者の実験で宇宙に打ち上げられたねずみの冒険を描く「星ねずみ」や、結婚を目前にした男に降りかかる数々のありえない出来事の謎を解く「天使ミミズ」など、初期の傑作9編を収録。/【目次】最後の決戦(ハルマゲドン)/エタオイン・シュルドゥル/星ねずみ/新入り/天使ミミズ/帽子の手品/白昼の悪夢/パラドックスと恐竜/イヤリングの神/収録作品解題=牧眞司/解説=鏡明
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
17
2019年7月から2021年2月にかけて東京創元社から刊行されたフレドリック・ブラウンSF短編全集全4巻の111編から最後の決戦、エタオイン・シュルドゥル、星ねずみ、最後の恐竜、新入り、天使ミミズ、帽子の手品、ギーゼンスタック一家、白昼の悪夢、パラドックスと恐竜、イヤリングの神、の9編を収録して、2026年5月創元SF文庫刊。天使ミミズは、今も記憶に残っていて、当時のわくわく感がよみがえり、楽しく読めた。最後の決戦は、ベスト級の短編。うまいまとめ方に舌を巻く。全てが、今も楽しめる内容なのが凄い。2026/06/28
よね
8
読了。珠玉の短編9作が収録されたSF短編全集第2作。個人的に1作目『未来世界から来た男』よりもアイディア・プロットともに分かりやすく刺さるものが多かったと感じました。約80年前に書かれた作品でありながら全く古さを感じさせず、アイディアを最大限に活かすプロットを形作るブラウンの筆力に毎度毎度脱帽。ユーモラスで微笑ましい傑作『星ねずみ』、ウィットに富んだ秀逸なオチ『エタオイン・シュルドゥル』、ディック感覚を味わえるSFミステリ『白昼の悪夢』、短い頁数ながら恐怖が真に迫る侵略SF『イヤリングの神』あたりが好み。2026/06/16
iwtn_
4
良いSFの短編集というのを娯楽として好んでいるのもあり、全集の2番目ということで購入。期待通りの(月並みな表現だが)ウィットに富んだ9つの短編。どちらかといえば上手い小話集という印象。前世紀の前半の著作でもあるので、太陽系の地球以外に普通に動物がいたり、タイムマシンがあっさりあったり、物質より精神が重んじられていたりするが、まぁそんなものだろう。しかし、宇宙に進出するとしても、人間を派遣する前にドローンなどのロボットでなんとかする世界になりそうな予感。2026/07/26
macau3
3
自動鋳造植字機ライノタイプの話はよく出てくる、元はこういう仕事をしてたのかな。「エクオイン・シュルドゥル」は今で言うAIの先駆けだな、機械が学習し人間が機械にあやつられる世界はもうすぐだ。「73光年の妖怪」が好きだがこの短編「イヤリングの神」で身体が乗っ取られる話が出てくる。2026/07/02
優さん@はいカード
3
創元SFのフレドリック・ブラウン短編集は数冊持ってるけど、全集は持っておらず。 「星ねずみ」は全く初見で、アルジャーノン…と似てる要素もありつつ、露骨にミッキーマウスを意図してるのが面白い。他にも「イヤリングの神」「白昼の悪夢」などが未読。 で、冒頭の「最後の決戦」など既読もあったけど、最高傑作だと思う「天使ミミズ(ミミズ天使)」が入ってました。 表紙が可愛らしく、また目にも優しいフォントや装丁になっているのがありがたいですな(そういった意味で、表題作のチョイスもナイスかも)2026/07/01




