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内容説明
子どもの将来を大きく左右する「非認知能力」とは――
人材育成の現場から見えてきた
子どもの未来を支える「5つの力」
現代社会は、親世代が子どもだった頃とは大きく変わりました。かつては「いい学校を出て、大きな会社に勤めること」が成功のモデルとされていましたが、働き方や生き方が多様化した今、一つの価値観だけでは将来を描けない時代になっています。こうした時代の変化を背景に、「子どもにどのような力を身につけさせるべきか」と悩む保護者は少なくありません。
その答えとして、近年教育の世界で注目されているのが「非認知能力」です。非認知能力とは学力テストの点数のように数値化しやすい能力ではなく、粘り強さ、自己肯定感、コミュニケーション力など、数値化しにくい能力を指します。文部科学省の学習指導要領でも、その重要性が指摘されるようになりました。また近年では、「非認知能力を伸ばす」とうたう習い事や教育サービスも増えています。しかし、その本質や具体的な育て方については十分に理解されているとはいえません。こうした情報に触れる中で、「何を信じればいいのか分からない」と戸惑う保護者も少なくないのが現状です。
本書の著者は、企業研修やエグゼクティブコーチングを通じて、これまで3000社以上の企業人材育成に携わり、オリンピック出場選手やトップアスリートのサポートにも関わってきた能力開発の専門家です。長年にわたり人材育成の現場に関わる中で、「社会で活躍する人には共通する力がある」ことに気づきました。
本書では、その知見をもとに、子どもが将来社会で力を発揮するために特に重要な5つの非認知能力を提示します。
・ビリーフ・セルフイメージ
・考える力
・目標達成能力
・コミュニケーション能力
・愛される人格
を取り上げ、それぞれがなぜ重要なのか、そして家庭や日常生活の中でどのように育てていけばよいのかを、心理学や脳科学の知見、実際の指導経験をもとに分かりやすく解説します。
変化の激しい時代の中で、子どもが自分の力で人生を切り拓いていくためには何が必要なのか。
そして親として、子どもの未来のために何ができるのか。
子育てに真剣に向き合うすべての保護者に向けて、これからの時代に本当に必要な教育のあり方を提示する一冊です。
目次
はじめに
[第1章]
社会が求めているのに、誰も教えてくれない
見えにくくて育てにくい「非認知能力」とは
世界が注目した「非認知能力」
認知能力と非認知能力
独り歩きする「非認知能力」という言葉
子どもの脳を理解する
子どもの脳に起きる2つの変化
脳の変化①:多くの親を悩ませる、大脳辺縁系の活性化
脳の変化②:前頭前野の再構築
「USE IT OR LOSE IT(使うか、失うか)」と回路の高速化
これからの社会を生き抜くために必要な5つの非認知能力
[第2章]
12歳までに伸ばしておくべき非認知能力 その①ビリーフ・セルフイメージ
ポジティブな信念を持てば困難をチャンスに変えられる
人の行動に大きな影響を及ぼす「ビリーフ」
自分自身に対するビリーフ「セルフイメージ」
ビリーフの観点で習い事を考える
心配性の親は子どもにブレーキビリーフをつけやすい
ポジティブなビリーフ・セルフイメージを育むには
小学生のうちにつけてあげたい15のアクセルビリーフ
①自分の選択と行動が未来をつくる
②失敗は学びの機会であり、成長のチャンス
③習慣が人生を決める
④できない理由より、どうすればできるかを考える人が賢い
⑤「運」は、準備と行動量が引き寄せるもの
⑥他人との比較より、過去の自分との比較が大事
⑦信用される人が勝ち、信用されない人は負ける
⑧自分の限界は、自分が決めている
⑨厳しいことを言ってくれる人は、本当の味方
⑩チャンスは「待つもの」ではなく「つくるもの」
⑪ネガティブな出来事にも、必ずギフトが隠れている
⑫やると決めたことを最後までやり抜くことが成功への道
⑬その場にいない人の悪口を言うと、自分の信用が下がる
⑭ほかの誰かにできることなら、自分も努力すればできるはず
⑮私は、人に良い影響を与えられる存在だ
親自身のビリーフが、子どもに連鎖する
ポジティブなビリーフを持てば、困難は「成長のチャンス」に変わる
[第3章]
12歳までに伸ばしておくべき非認知能力 その②考える力
AI時代に必要な人間の思考力
漠然とした不安の正体とは
生成AI時代における「知的ボトルネック」
納得解を紡ぎ出すプロセス
「頭が良い」の正体ってなんだろう?
「考える力」を支える能力一覧
AI時代に必要な考える力とは
AIによってコモディティ化(陳腐化)する思考スキル
AI時代にこそ輝きを増す「考える力を支える力」
【重要概念①】メタ認知:自分の中に「もう一人の自分」を育てる
メタ認知とは何か? 脳内の司令塔
学力とレジリエンス(回復力)への影響
家庭でできるメタ認知トレーニング:「クリアリング」
【重要概念②】知的謙虚さ:学び続けるための燃料
家庭で育む「知的謙虚さ」:親の背中が教科書
【重要概念③】検証力:情報を鵜呑みにしない「健全な懐疑心」
デジタルネイティブの落とし穴
縦読みから横読みへ:「ラテラル・リーディング」の技術
家庭でできるトレーニング
思考の「型」を身につける
型1:仮説思考(結論から考える)
型2:チャンクダウン(分解する)
型3:抽象化(単純化して考える・転用する)
経験こそが思考の材料になる
ドーパミンと好奇心:記憶に影響するメカニズム
一流・本物に触れる意味
ものを見る角度を変える
ケンカは「視点取得」の絶好の練習台
認知能力と非認知能力は「車の両輪」
親ができる最高のギフトは「待つ」こと
[第4章]
12歳までに伸ばしておくべき非認知能力 その③目標達成能力
目標達成の積み重ねはチャレンジを恐れない心をつくる
目標達成能力を支える3つの力
実行機能の覚醒――「10歳の壁」を乗り越える脳の育て方
「指示待ち人間」をつくる親、「自走する子」に育てる親
目標達成能力の核心「自己効力感」4つの源泉
「やる気」の正体はドーパミン、そのトリガーは「予測誤差」
脳を騙してやる気を引き出す「スモールステップ」戦略
目標達成におけるメタ認知の役割
「自ら動く子」に変わる目標設定 3つのステップ
親が変われば、子どもの脳も変わる
[第5章]
12歳までに伸ばしておくべき非認知能力 その④コミュニケーション能力
多種多様な人との関わりが活躍の場を広げる
人生を豊かにする、AI時代のコミュニケーション能力
「おしゃべりな子」=「コミュ力が高い」という危険な誤解
AI時代に求められる「5つのコミュニケーションスキル」
1.共感力:AIには持てない「心の解像度」
「分かる」と「感じる」は違う:脳科学から見る2つの共感
「感情の粒度」を高める言葉かけ
自分の感情に気づくことの長期的なメリット
2.傾聴力:「聞く」ではなく「聴く」技術
人の話を聞けない子どもたちと、聞かない大人たち
3.言語化能力:「察してちゃん」からの脱却
「ハイコンテクスト」な日本文化の落とし穴
4.質問力:世界を広げる「問い」の技術
QFT(質問づくり)メソッドの活用
5.合意形成力:納得感のある「落としどころ」を見つける力
感情的な対立を「解決すべき問題」に変える「プランB」
未来を切り拓く「生存戦略」としてのリレーショナル・パワー
「効率性」の罠と「摩擦」の価値
親子の会話がすべての始まり
[第6章]
12歳までに伸ばしておくべき非認知能力 その⑤愛される人格
AIには代替できない「人間の聖域」
AIが奪う「Doing(能力)」と、人間に残された「Being(在り方)」
「I think」から「I care」へのパラダイムシフト
カイフー・リー博士の転換:効率から愛へ
「有能な嫌われ者」が淘汰される科学的理由
組織心理学が暴く「能力主義」の限界
「愛される愚か者」が選ばれるという衝撃的な逆転現象
ネットワーク理論から見る「愛される」ことの戦略的価値
「幸福度」と「人格」:ハーバード成人発達研究
85年以上の追跡調査が導き出した「人生の成功」の唯一解
富やIQではなく、「温かな関係」が未来を予測する
愛は「後天的に」獲得できる
親切が生み出す幸福のスパイラル
「ギバー(与える人)」が最も成功する理由
家庭で愛される人格を育むには
実践1:アイコンタクトによる共感脳の形成
実践2:「不快な感情」を「他者理解」の教材にする
実践3:温かく支持的なサポートで「海馬」を育てる
実践4:感謝と親切の共有
実践5:謝罪と修復のモデリング
人格こそが最強のキャリア戦略
[第7章]
親の幸福が、子どもの未来を形づくる
安心できる環境で高まる5つの力
すべての力がつながり、子どもの未来を支える
能力が「増幅」し合うメカニズム
「ビリーフ」がすべての能力の「出力」を決定する
「考える力」と「目標達成能力」の共鳴
「コミュニケーション能力」と「愛される人格」の相乗効果
心理的安全性と親の幸福度の影響
脳科学から見る「恐怖」と「知性」の対立関係
心理的安全性を破壊する「親のNGワードと態度」
「安全基地」をつくる「親の声かけと態度」
おわりに



