内容説明
『平賀源内捕物帳』と対をなし、推理小説としての評価はさらに上回るとも言われる作品集。伝奇物、不可能犯罪、安楽椅子探偵……と多彩な作風を楽しめる。下巻に12話、異稿1篇を収録。
*目次
遠島船/蕃拉布/日高川/菊香水/初春狸合戦/永代経/両国の大鯨/金鳳釵/かごやの客/小鰭の鮨/猫眼の男/蠑葈/新説娘道成寺(「日高川」の異稿)/解説(日下三蔵)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Inzaghico (Etsuko Oshita)
6
本名は阿古十郎なのに、顎が茄子並みに長いばかりに陰で「顎十」などと呼ばれる主人公だが、推理力は、ライバルの南町奉行所の藤波友衛がどうしても勝てないくらいピカイチ。上巻の表紙は顎十だけど、下巻の表紙は顎が普通だ。これは藤波かしら。 せっかく甲府に仕事を見つけたのに田舎だからと逃げ出して、叔父に江戸で仕事を見つけてもらっても長続きしなくて、最後は駕籠かきになるが、人生楽しそうに生きている。せっかく推理しても、手柄はたいてい人にあげてしまう。こういう人に、わたしはなりたい。2026/04/09
アル
1
事件の謎を解くまではみっちり描くが説いた後の始末はさっと済ませるあたり、テンポの良さが際立っている。 駕籠舁きの相棒・とど助こと雷土々呂進もいいキャラだが、もう少し掘り下げてほしかった……というのは無い物ねだりか。 藤波さんもライバル役ながら、なんとなく人の良さが透けて見えている。2026/05/08




