ちくま学芸文庫<br> 増補改訂 アンチ・アクション ――日本戦後絵画と女性の画家

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ちくま学芸文庫
増補改訂 アンチ・アクション ――日本戦後絵画と女性の画家

  • 著者名:中嶋泉【著】
  • 価格 ¥1,815(本体¥1,650)
  • 筑摩書房(2026/03発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480513199

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内容説明

日本と米国の間にある文化的政治的関係をくぐり抜け、極めて先進的な表現を行った草間彌生。消費と創造への人々の関心を作品の中で両立させた田中敦子。「捺す」という技法によって特殊な作者性を主張した福島秀子。アンフォルメルとアクション・ペインティングが席捲する1950-60年代の日本において、彼女たちはそれらにどう抵抗し、自らの作品を創り上げたか――。戦後の批評言説を再検証しながら、フェミニズム的概念「アンチ・アクション」を通して、もうひとつの美術史を記述する。サントリー学芸賞受賞作を改訂し、多田美波の実践から「ポスト・アクション」に迫った補論を付して文庫化!

目次

はじめに──フェミニズム美術史に向けて/第1章 「日本戦後美術史」とジェンダー/1 美術とジェンダー──「日本戦後美術史」とアンフォルメル/2 「アンフォルメル」と戦後の批評/3 「アンフォルメル旋風」と戦後美術の再ジェンダー化──「アンフォルメル」から「アクション・ペインティング」へ/4 日本戦後美術史のジェンダーを問うために/第2章 「アンチ・アクション」に向けて──戦後美術と女性/1 戦後美術と新人女性/2 「戦前の父」と「戦後の娘」/3 「女らしい」画家からアンフォルメル画家へ/4 批評の再ジェンダー化と戦後社会のなかの女性美術家/5 「アンチ・アクション」──フェミニズム美術史としての批評の可能性/第3章 草間彌生の「インフィニティ・ネット」──政治的に/1 「線」の変遷──「アンフォルメル以前」の一つの物語/2 「インフィニティ・ネット」へ/第4章 抽象の方法──田中敦子の「円と線の絵画」と戦後の物質文化/1 「具体」と物質──田中の場合/2 田中の「構成」と戦後の物質文化/3 「円と線の絵画」/第5章 福島秀子の「捺す」絵画と人間のイメージ/1 福島秀子の絵画──顔と人間/2 顔の思想と戦後抽象絵画/3 捺す絵画と福島の「人」──《ホワイトノイズ》へ/補論 多田美波の「皺」──「ポスト・アクション」の表現として/1 はじめに/2 途中の前置き──「アクション」の行末/3 多田美波と素材──アクリルとアルミニウムまでの道筋/4 新しい素材と女性の彫刻家/5 環境芸術とライトアート──ポスト・アクションの美術として/6 多田の行為と素材/7 多田美波のリンクル=皺の思想/おわりに/文庫版あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

52
生意気な言い方になるが、思いがけない発見の本だった。本書…表紙の女性の眼差しに射すくめられた。 「戦後、歴史の中で見落とされていった女性の美術家たち。彼女らを再解釈し、美術史の書き換えを行った画期的著作。補論を付して更なる復権を試みる。」という評論の書なのに、吾輩は、この眼差しの持ち主のアートへの主張の書と誤解して入手したのだ…が。2025/12/13

しんい

8
図書館の当日返却された本コーナーでタイトルを見て借りたものです。12月から竹橋の国立近代美術館で開催されている同名の現代美術展のもととなる書籍でした。本書で予習してから美術展を観る形になったので、いつも展示会とは少なくとも見方が変わったように感じました。とはいえ芸術論の論文集なので、ページ数が多いのと合わせて読むのに時間がかかりましたし、作家さんのお名前やそれぞれの関係性など知らないことばかりで、再読するつもりでいます。2025/12/24

しんい

6
美術展を観てからの再読。美術展もこの間2回観てきました。知識や理解は不足しているままですが、本書で取り上げられている作品で展示されているものもあって、作品を想像するという点ではだいぶ楽になりました。経歴を見ていると、男性の美術家や批評家と「職場結婚」している人が多いと思いました。また、今回の美術展の時点では、草間さん以外の方は全員亡くなられており、もしかしたら、そうでないとこのような企画は出て来づらかったのかな、とも思いました。多田美波研究所を観に行きたいです。2026/01/14

浅慮百万遍

0
今度兵庫でやる展示の予習として…… ちょいちょい結論を急ぐというか、言い過ぎてるか!?というところはあれど、でも意義のある本だと思った。田中敦子の章が一番面白かった 美術史の政治的な効力に自覚した上でのそのオルタナティブとしてのアイデンティティ的な言説はオルタナティブとは言ってもマジョリティによるものでしかない、というのは分かるけれど、しかしそんなことを言い出したら国家とかアイデンティティとか、そういう話ができなくない?とか。東浩紀がよく言ってることとも通じる気がするけど、やっぱりそういう統一的な物語は大2026/03/17

遠藤 悪

0
かなり面白い。資料としても貴重だ。図版はカラーでみたかった、とおもったが、あの時代は白黒か…2026/03/05

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