河出文庫<br> 黄金仮面の王

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河出文庫
黄金仮面の王

  • ISBN:9784309468303

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内容説明

金の仮面を纏う病める古代の王、遥か未来の燃え盛る終末世界……ボルヘスや澁澤龍彦に影響を与えた〈象徴主義世代の中で最も優れた短篇作家〉待望の文庫オリジナル傑作選。新訳5編を含む全22編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

55
今までハードカバーの装丁本で刷数僅かのイメージが強かったマルセル・シュオップが遂に手に取りやすい形で読書家の人々の手に入るようになりました。万歳!絢爛たる世界観と諧謔に富んだ短編集。特に今回、印象深かったのは「未来のテロ」でした。思想の実現の為に市民を巻き添えにする残虐な手段を採った革命家たち。しかし、人と人として見ずに弑した彼らの思想の実現が虚しいものだと気づかせたのは皮肉なものだった。それは何も知らずに武器で遊ぶ子供たちの無邪気な笑顔。そしてこの瞬間から犠牲者は人として蘇り、彼らを罰し続けるだろう。2026/03/16

もえ

35
マルセル・シュオッブ初読み。図書館の新刊コーナーで手に取り幻想的なタイトルと表紙絵に惹かれた。訳者の西崎憲氏の解説によると、シュオッブが文庫本で読めること自体凄いことらしい。文庫にならなければ私もシュオッブには一生縁がなかったかも…。37歳という若さで亡くなったシュオッブの22の物語は恐らく相当な教養に裏打ちされたもので、擬曲(ミーム)などはギリシャ神話の知識なくしては書けないと思われ、読み手にもその教養が問われる。『黄金仮面の王』、『卵物語』、『未来のテロ』、『顔無し』、『木の星』、『阿片の扉』が好き。2026/06/11

そふぃあ

21
マルセル・シュオッブを知らなかったけど、シュオッブが文庫化されるのは大変なことなのだと、読書家のみなさんがSNSで話題にしていたので手に取った。硬質な文体。どの短篇も、金が鈍色に輝くときのような薄暗さを湛えている。表題作と「顔無し」が特に好みだった。猟奇的な描写は私の好きなエリック・マコーマックの作品を彷彿とさせ、幻想的/エロティックな描写は澁澤龍彦が好みそうだなと思った。後世への強い影響力を感じる作品集だった。暗く静かな場所で音読すると気持ちのいい文体だった。2026/04/22

メセニ

15
6/10。マルセル・シュオッブ初読み。絢爛とグロテスクを幻想が包む物語に息を呑むほどのめり込むものもあれば、逆に文章からイメージを立ち上げるのに難儀したり、仕舞いには全く理解できないものがあった。好みがはっきりと分かれた印象。なので正直まだ自分の中の評価が定まらない。「黄金仮面の王」「未来のテロ」「顔無し」「木の星」「列車〇八一」「パオロ・ウッチェルロ」「平底船の少女」は前者。非常に良かった。「エンペドクレス」「リリス」「ベアトリス」「擬曲」が後者。こう見比べると単に物語が扱う内容の差かも知らん。2026/06/04

グラコロ

14
同輩たちよ、喜べ。この文学のお宝がキンドル本になった!画数の多い漢字もルビも拡大鏡なしに読めるのだ!ありがたや〜。2026/06/08

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