内容説明
歴史家であり外交官でもあったE.H.カーの有名な講演『歴史とは何か』.このウィットに富んだ講演録を十分に理解するには,当時のイギリスの歴史学に影響を与えた知識人たちへの理解が欠かせない.新訳の訳者がカーの周辺にいた学者たちの生涯と思想を生き生きと描き,20世紀の学問状況を浮び上がらせる知的列伝.
目次
はしがき
凡 例
Ⅰ 歴史学とオクスブリッジ
第1章 トリニティ学寮のE.H.カー
第2章 アクトンと未完の『自由の歴史』
第3章 トレヴェリアンの「国史」
第4章 ネイミアの「意味ある細部」
第5章 トインビーと「大きな輪郭」
第6章 経済史家にして教育者,トーニ
Ⅱ 変貌するイギリスの知的世界
第7章 フランス革命史――ルフェーヴルとコッブ
第8章 『パースト&プレズント』の歴史家たち
第9章 バーリンとドイチャ,カーの二人の友人
第10章 ポパーとLSEの変貌
第11章 エルトンの「国史」
Ⅲ 知と愛とセクシュアリティ
第12章 マクミラン社の兄弟
第13章 A.J.P.テイラとトレヴァ=ローパ
第14章 ウェジウッド「女史」
第15章 E.H.カーと女性たち
エピローグ――カーの死後
あとがき
史料文献一覧
人物対照年表
用語一覧
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
電羊齋
9
『歴史とは何か』で言及されている人物を中心とした20世紀英国学術史。『歴史とは何か』での言及内容が英国学術史を踏まえたものであることがよくわかる。ナチスの台頭により、欧州から多くのユダヤ系知識人が英国に亡命した結果、歴史学を含む英国の学問が広がりと深まりを見せ、ヴァージョンアップしたという内容は目から鱗だった。また、ヴィクトリア朝から二度の世界大戦、戦後とサッチャリズムの時代へと進む中での英国学術界の移り変わり、知識人たちの性格・人格、知識人たちの雰囲気と人間関係についても知ることができる。2026/03/26
Ohe Hiroyuki
5
E.H.カーが『歴史とは何か』で言及した人々など当時の「知識人」と言われる人をオムニバス形式で紹介する一冊▼1章あたりは短く、正直知らない人も多いと思うので、一読して頭に入る内容ではない▼だた、タイトルにあるとおり「群像」は目の当たりにできる一冊であり、却って当時の時代の雰囲気やイギリスの大学の雰囲気を感じることができる▼私が、印象に残ったのは「学寮(コレッジ)」である。どうも日本の感覚だと単なる生活拠点ぐらいのイメージになりがちだが、その後人生を決めるほどのインパクトのある場所であることがよく分かる。2026/03/13
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