日本歴史叢書72<br> 日露戦争

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日本歴史叢書72
日露戦争

  • 著者名:千葉功
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  • 吉川弘文館(2026/02発売)
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  • ISBN:9784642066716

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内容説明

帝国主義全盛の二十世紀初頭、日清戦争に勝利した日本が朝鮮・満洲の支配をめぐり帝政ロシアと争った対外戦争。開戦にふみきった複雑な国際的要因をはじめ、戦争遂行に向けた軍事・政治・経済的施策、戦時国民動員による社会への影響、日本の帝国化など、さまざまな角度から解説。国定教科書や映画・小説にみえる「日露戦争観」の変遷にも触れる。

目次

はじめに

第一 開戦過程
 一 本書の仮説図式と研究目的
 二 満韓交換論への移行と多角的同盟・協商網の模索
 三 日英同盟締結後における対露外交方針
 四 日露交渉―開戦原因の再検討―

第二 緒戦と動員
 一 日露戦争の緒戦
 二 兵力の動員
 三 日露戦争の形態と新兵器
 四 戦費の調達
 五 日本経済への影響

第三 黄海海戦までの戦局と戦時国民動員
 一 戦局の推移
 二 戦死者と戦傷病者
 三 戦時国民統合の諸相
 四 メディアと戦争報道
 五 戦意高揚と非戦論

第四 第二・三回旅順総攻撃とさまざまなまなざし
 一 旅順攻囲戦
 二 西洋列強の環視の中で
 三 韓国と満洲へのまなざし
 四 日記・手紙に見る兵士の意識
 五 マージナルから見た日露戦争

第五 奉天会戦・日本海海戦とポーツマス講和会議
 一 二年目に突入する戦争
 二 日本海海戦への道程
 三 講和に向けて

第六 日露戦後の「日露戦争」
 一 戦争の記憶の「風化」と回顧
 二 学術研究における「日露戦争」観
 三 日露戦争の映画化
 四 『坂の上の雲』と「司馬史観」
 五 物議をかもす「二百三高地」

おわりに

あとがき
関係年表
参考文献
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

MUNEKAZ

16
最初にある開戦へ至るまでの外交交渉を追ったパートが読みどころかな。著者の研究対象であっただけあって、他の章と比べて一段階内容が濃い印象。日露協商論VS日英同盟論という古典的な理解を否定し、桂・小村側と伊藤ら元老側の懸隔を再考するところはなかなか面白い。またこの頃は、列強の帝国主義外交を目の当たりにしている外務官僚が一番の強硬派というのも、昭和の戦争とは違うところ。『坂の上の雲』『二百三高地』ら戦後メディアでの日露戦争の語られ方にも章を割いており、総合的に日露戦争のことを知れる一冊となっている。2026/04/23

中将(予備役)

2
帯の文句のとおり、あらゆる角度から日露戦争をふりかえる一冊。政治からメディアまで、研究動向がよく分かる。漫画日露戦争物語も言及されている。やはり面白いのは開戦までの政治だが、丹念な資料読解のされた著者の論文を読む方がより良いかもしれない。2026/03/14

げんさん

0
日露戦争の概説書。非常に広範な内容を取り上げており、特に銃後の生活の話題など、本書で初めて知ったものも多く参考になった。軍事面の記述はあっさりしており、それを求めて本書を取られる方には注意が必要かも。最初の章では日露を中心に、清、英、米、韓との外交を巡って、政府、外務省、元老がそれぞれの思惑を抱え、対立、妥協していく流れが、時系列で丁寧にまとめられている。2026/04/30

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