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内容説明
今、日本は他国とは違う独特の「寂しさ」「いらつき」「不安」に覆われている。終わりの見えない不況、アジア唯一の先進国からの転落と国力の衰退、そして戦前と同じく、産業構造の変革にともなう「精神(マインド)の構造改革」がうまくいっていないことなどがその背景にある。著者は2001年刊行の『芸術立国論』で「日本再生のカギは芸術文化立国をめざすところにある!」と提案した。本書はその試みを現代に合わせてさらに進化させ、モノが飽和しコトの消費が求められる時代に芸術と観光が果たせる役割、社会的孤立を救うための文化による社会包摂の動き、教育や地方が実現可能な少子化対策など、日本の衰退をくい止める新しい処方箋を再提案する。
目次
序章 小さな谷の住人たち
第一章 シン・芸術立国論
第二章 芸術の多様な役割
第三章 芸術と観光・医療・福祉
第四章 新しい広場を作る
第五章 文化による社会包摂
第六章 少子化対策と地方創生
第七章 文化格差、体験格差
終章 芸術と民主主義
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
50
「寂しさ」の文字が、先ず目に留まる。少し前、平田オリザさんの講演を聴く機会があり、それまでも著作を読んでいたこともあり、平田オリザさんの思考・志向に納得・同感だった。今回は、それを復習するような感じ。今のこの国を覆う寂しさとは何か?そこへの処方箋としての芸術・文化の意味合いを考える。そこにあるのは、複数の世界に触れ、接点を持つことかなと思っている。自分の今も、それに近いものがあると思うので、背中を押してもらった気分。2026/05/26
ムーミン
26
これからの少子化の流れに打つべき手は、やはり教育と文化の充実だと再認識できました。市長とも対話を重ねていきたいと思います。2026/04/08
えりまき
21
2026(161)「平田オリザ下関トークイベント「新しい広場をつくる」~芸術文化とエネルギーの地産地消がつくる希望~」関連。新下関ねをはすさんにご縁をいただきました。とても勉強になりました。消費の方向は「モノからコトへ」移行している。「芸術は人々の生命維持に必要だ。」「職業に上下も貴賤もないが、職種の大きな変更には、技術の習得だけではなくマインドセットの大きな転換が必要なのだ。」「『子どもを生んでも女性が遊び続けられる社会』を創るべきではないか。」 2026/07/18
coldsurgeon
13
孤独と寂しさと向き合う力を失ってしまうことが、現代日本の躓きの始まりかもしれない。社会的に孤立しているから他者を排除するのだという。人間は完全に平等な状態に満足できず、格差を求めてしまう。誰もが誰もを知っている強固な共同体から、誰かが誰かを知っている緩やかなネットワーク型の共同体に、いくつかの小さなコミュニティに所属するよう、社会を編み変えなければならない。寂しさに向き合う力が必要だ。2026/02/26
カエル子
7
Audibleにて。マインドセットの転換が必要。少子化と人口減少が続くこと確定の日本が、上向きの先進国であり続けることはない!と、表に立つ人たちはなかなか言えないこと、国民一人ひとりがなかなか受け入れられないことをバサッと言ってくれていて、それこそ寂しいけれど、受け入れたうえでその先どうするかを考えていかないと!と思わせてくれた。自分如きがなにをできるわけでもないけれど、人生100年時代でなかなか死ねないのも確かなので、社会のお荷物にならないよう、とりあえずマインドセットは切り替えたつもりです。2026/10/26
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