内容説明
「世紀のロマンス小説」ではない?
20世紀のロマンス小説として知られる大長編『風と共に去りぬ』。しかし、原文を精緻に読むと、その本質が「恋愛」ではないことがわかるという。「ヒロインは二人いる」「実は戦争小説である」「ディストピア小説としても読める」「養護と扶養という視点で読むと面白い」――。翻訳を手がけた著者だからこそたどり着いた、実に多様な読み方を味わう。Eテレ「100分de名著」テキストに、特別章・ブックガイドなどを大幅加筆のうえ、書籍化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙新潮部
54
鴻巣さんが翻訳をしてみてわかった「風と共に去りぬ」にまつわる誤解について解説しています。原文を読んでもわからないマーガレット・ミッチェルの執筆方法などの情報も加味して解き明かしています。読んでいて謎であったレットの入隊理由も説明されていました。2024/11/04
ちえ
28
鴻巣友季子さんが訳して分かった「風と共に去りぬ」の魅力。作者のマーガレット・ミッチェルについて、特にミッチェルの母親のこと、そこから生まれたスカーレットとメラニーのダブルヒロイン説等。面白くて一気に読めた。「風と共に去りぬ」を読み終えて記憶が新たな間に読めて良かった。2025/06/24
ちえぞう
1
本編を読んだのは間違いなく30年以上前だからあらすじもだいぶ忘れているので新鮮な気持ちで読みました。ダブルヒロインといったスカーレットとメラニーの対比、介護養護問題、そんな視点あったのかと楽しく読みました。鴻巣さんの訳も味わいたくなりました。2025/07/05
もっこす
1
図書館本。映画も原作も見ていない分、読書ガイドとして読んだ。スカーレットとメラニーのダブルヒロイン説だったり、各登場人物の関係だったり興味深かった。原作もいつか読んでみよう。2025/03/04