内容説明
AI介護ロボットが、人に殺意を抱く日。
都内で一人暮らしをしていた浅沼啓造が突然死した。心臓にペースメーカーを埋め込んでいた啓造の死因は虚血性心疾患と判断された。だが警視庁捜査一課の犬養は、介護のために導入され、リタと名付けられたロボットN365に注目する。果たして、リタに内蔵された害獣駆除用の超音波と電磁波が、啓造の死亡時間直前に発振されたことが明らかになった。これによりペースメーカーが停止、啓造を死に至らしめた可能性が浮上する。捜査本部は、事件はN365の異常行動によるものとし、製造元〈マッカーシー・エクスペリメント〉社を業務上過失致死傷で立件しようとした。だが上層部が打ち出したのは、リタ本体を殺人容疑で起訴するという前代未聞の方針だった。
この裁判を担当することになった東京地裁の判事補・高遠寺円は、事前に被告人との面談に臨む。最新AIを搭載したリタとの会話に妙な人間臭さを感じ、おののく円。AIは人格を持つのか、ならば人間との違いはどこにあるのか。これは〈ヒトであること〉を再定義する裁判になる――。
AIがヒトに〈殺意〉を抱く可能性はあるのか。AIとの共存共生が現実になるなかで、われわれの未来を問うリーガル・ミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はにこ
78
AI化が進む昨今。もはやおとぎ話とは言えない話だった。人を殺してしまったAIが裁判にかけられることに。そこに感情があったのか。リタの様子を見ているとホントに感情があるように思える。これからさらに技術が発展したらそんな世の中がきてしまうかも。もしそうなったら人間とロボットの差って何なんだろうね。犬飼や静おばあちゃんの孫が出てきて胸熱だった。2026/02/05
九曜紋
6
刑法典はその主体として当然に「人間」を対象としている、という暗黙の了解を最初から粉砕した時点で作者の目論見は達成されたも同然。AI搭載のロボットを逮捕、起訴するという前代未聞の事案に煩悶する犬養刑事や高遠寺判事補ら。メーカーの製造物責任ではなく、ロボットそのものの刑事責任を問えるのか?果たしてロボット工学の三原則という鉄壁のアリバイを覆すことができるのか?AIが徐々に自我を獲得していくプロセスも脅威だが、犬養刑事の人間ならでは経験則と直感から導き出した犯罪の全容解明にも唸る。作者の先見性に感嘆するばかり。2026/02/02
ブランノワール
5
とても考えさせられました2026/02/02
あさい
3
中山七里キャラオールスターズしつつ、AIが意識を持つということ、自我を持つということをかなり物語の軸にしている。どのぐらいの近未来の設定で書いてるんだろ。トリック周りは若干のおまけ感があるし、出てきた時点でだいたい犯人が想定がつく。自我を持ったAI,そのCPUがコピーできるのであれば、死刑という刑罰は刑罰たり得るのか?というあたりの問いかけが興味深かった。テセウスの船じゃん。2026/02/09
黒子のバスケ
3
★★★★☆ 近未来に起こり得る?『人間の道具として作られたロボットが感情を持ちパートナーとして共に過ごす』そんな理想的な未来はあるのだろうか?現時点で私はAI は理解不能な怖い物という捉え方しか出来ない。題材は面白かったが、ラストは想定内だったかな…2026/02/08
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