内容説明
冷戦終結で平和が訪れるはずだったのに、なぜ再び戦争の時代となってしまったのか。国際政治学の古典『危機の二十年』を下敷きに、ユートピア主義とリアリズムの相克という視座から、ソ連の解体、アメリカの傲り、NATOの東方拡大、そしてロシアによるウクライナ侵攻へ至る三十年を検証する。戦争回避のための必読書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
O次郎
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西側の価値観を絶対的な正義として広げようとするアメリカのユートピア主義がロシアの不安をかき立てて、最終的に冷戦後秩序の崩壊を引き起こした過程を描く。プーチンの侵略戦争を擁護する内容でないし、擁護もできないが、とはいえアメリカはもう少し「敗者」の気持ちに配慮した冷戦後外交を進めるべきだったのではないかという印象を抱いた。とはいえ、ユートピア主義が破綻した途端、一気に悪きリアリズムに振れるのは何なのか。著者の主張する通り。カーの訴える「ユートピア主義とリアリズムの融合」が今ほど求められる時代はないと思うのだが2026/03/13
雪だるま
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ロシアによるウクライナ侵攻はなぜ起きたのか。それは冷戦崩壊後のソ連解体とそれに伴うロシア帝国の分裂があった。プーチン大統領がソ連解体を「二十世紀最大の地政学的悲劇」と称していることは印象深い。ソ連解体によってウクライナなどが分離独立し、NATOなどの西欧民主主義の考えを取り入れて、ロシアと友好的な関係でなくなることは受け入れ難かったのだろう。2026/03/13
呑司 ゛クリケット“苅岡
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この著作に出会い社会主義が失敗に終わり民主主義や市場経済の世の中になったと勘違いしてから30年経つことに気づいた。自由と博愛のイデオロギー闘争の結果は自由だと思うことは勝手だが、結局は大国の覇権主義は変わらずに生き続けている。しかも、白人が主人公であることも変わらない。我が国にもその思想がだいぶ浸透していることだけが悲しい。2026/03/08




