内容説明
子どもとかかわるすべての人に
子どもの貧困の再発見から10年。
この10年間の政策・実践・研究を批判的に検討し、
“子どもの貧困を議論する枠組みを提供する。
新・スタンダードの誕生!
【推薦します! 】
■出口治明(立命館アジア太平洋大学(APU)学長)
子どもの貧困は、わが国最大の課題の1つだ。私たちは「自分事」としてこの問題に立ち向かわなくてはならない。子どもは私たちの未来なのだから。
■荻上チキ(評論家)
あなたは誤った「貧困イメージ」を受け取っていないか。自己点検のためにも、そして教育や議論のためにも、大きな礎(いしずえ)となってくれるシリーズだ。
■宮本みち子(放送大学・千葉大学名誉教授)
子どもの貧困問題を議論する枠組みを与える力強いシリーズ。「失われた20年」に進行したこの国の貧困化を直視し、子どもの貧困への取り組みで社会を変えよう。
■湯浅誠(社会活動家/東京大学特任教授)
「子どもの貧困」は、知られているようで、知られていない。だからこそ、このシリーズによって、芯の通った国民的理解が広がることを望む。
■秋田喜代美(東京大学教授)
子どもや家族、社会のために、課題と同時に希望を示す灯になるにちがいない。わが国が直面している課題を根源的に問う、子どものための貧困研究の集大成。
「子どもの貧困」と「若者の貧困」のそれぞれの議論の架橋を試みる。今日の若年層が直面する構造的不利が子どもの貧困とどう関係するのか、若者が自己の人生と社会をつくる主体として生きることをどう保障するのか、多角的な議論がなされる。
目次
「シリーズ・子どもの貧困」刊行にあたって[松本伊智朗]
はじめに[谷口由希子]
第Ⅰ部 子どもの貧困と若者期を考える視点
第1章 子どもの貧困と〈学校から仕事へ〉の移行[杉田真衣]
1 〈学校から仕事へ〉の移行をめぐる現状
2 戦後日本の〈学校から仕事へ〉の移行の特徴
3 移行の変容への政策的対応
4 現在の課題
第2章 仕事をして暮らす[橋口昌治]
1 「若者の貧困」を語ることはいかにして可能か
2 戦後の生活・人生を支えてきたシステムの「変容」
3 非正規雇用と過酷な労働環境の広がり
4 多様な困難を抱えた若者と社会的排除
5 若者支援政策の現状と課題
6 社会をつくる――おわりにかえて
第3章 家族にまつわる不利と不平等――依存できない家族の中で大人になる[谷口由希子]
1 若者を取り巻く社会状況と家族の関係
2 依存できない家族
3 家族にまつわる不利と不平等
4 どうしたら自分の人生をつくる主体になることができるか
5 おわりに――選択することと認め合うこと
第Ⅱ部 子ども期の貧困と「大人になることの困難」のかたち
第4章 障害とともに生きる若者[新藤こずえ]
1 障害のある若者と子ども期の貧困
2 不利を抱える家庭で育つ障害のある若者
3 なぜ大人になることが難しいのか
第5章 ひきこもりと社会参加の課題――子どもと家族を取りまく孤立および「隠れ貧困」[川北稔]
1 はじめに
2 貧困と社会参加の関係
3 家族会と生活困窮者窓口の事例から
4 参加の保障と支援活動
5 おわりに――ひきこもり対策の脱家族化に向けて
第6章 生活保護世帯の子どもの高卒後の進学をめぐる困難[林明子]
1 子どもの貧困と大学進学
2 世帯分離後の学生の生活実態
3 世帯分離し進学した3名の事例
4 大学や専門学校にコミットしない背景
第7章 社会的養護と当事者活動[永野咲]
1 「選ぶこと・つながること・生きること」の困難
2 人生をつくる
3 社会をつくる
4 これからの当事者参画に何が必要か
第8章 社会的養護につながる若者が直面する複合的不利――自立援助ホームの現場から[屋代通子]
1 自立援助ホームとは
2 自立援助ホーム利用者の抱える困難
3 シーズ南平岸にくるまで――困難の背景にあるもの
4 自立援助ホームが提供する支援
5 大人になることの困難――誰が社会の仕組みを伝えるのか
6 孤立を防ぐために――退居者の支援
第Ⅲ部 つながる・発言する・人生と社会をつくる
第9章 対談「主体としての若者」[杉田真衣×谷口由希子]
1 「失われた世代」の一人として
2 社会への異議申し立てを行う若者たち
3 社会とつながる若者たち
4 研究者の役割
おわりに[杉田真衣]
感想・レビュー
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ゆう。
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