内容説明
人類は、自らの手で「神」を創り出してしまったのか――
2050年、ネオ東京。物流コンサルタント・荷宮璃子が調査を依頼されたのは、巨大物流センター「ロジマザー」で発生した誤出荷問題だった。
超量子コンピュータを搭載したAIセンター長「トリプルミュー」が統括する、完璧なはずの物流システム。しかし調査を進めるうち、璃子は違和感を覚え始める。あまりにも整然としすぎた施設、不自然なまでに完璧な説明――何かが隠されている。
父の死の真相、相次ぐ不可解な事故。やがて璃子自身にも脅威が迫る中、彼女は「ラフーラ」とともに真実を追い求めるが、そこには想像を超える闇が待ち受けていた。
効率と最適化を追求した先に、人間が見失ったものとは――。
近未来の物流業界を舞台に、AIと人間の関係性を問う衝撃のSFサスペンス長編。
目次
プロローグ:「神」への道を阻むもの
第1章 出し抜けの受注
第2章 保管者変更
第3章 完璧な仕分け
第4章 「より良い」商品管理
第5章 張りぼての流通加工
第6章 真夜中の検品
第7章 受け取り拒否できない配送品
エピローグ:静寂に包まれた未来都市の交差点で



