日本の「射精責任」論

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日本の「射精責任」論

  • 著者名:齋藤圭介
  • 価格 ¥3,630(本体¥3,300)
  • 太田出版(2025/12発売)
  • ポイント 33pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784778340988

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内容説明

私たちはもう、「射精責任」という言葉がない世界には戻れない――。

「望まない妊娠」は男性の「無責任な射精」が原因であると喝破したことで、刊行直後から大きな話題となったガブリエル・ブレア『射精責任』(村井理子訳、齋藤圭介解説)。そこからさかのぼること約30年前、日本ではすでに、男性の射精とその責任をめぐる議論が行われていた。

蓄積された知見を蘇らせるだけでなく、第一線で活躍する13名の研究者が現代における課題をそれぞれの専門領域から議論した。男性と射精をめぐる議論の現在地と、進むべき道を明らかにした論文集。

■所収論文一覧

齋藤圭介 ガブリエル・ブレア『射精責任』と日本の射精責任論

沼崎一郎 〈孕ませる性〉の自己責任――中絶・避妊から問う男の性倫理
宮地尚子 孕ませる性と孕む性――避妊責任の実体化の可能性を探る
森岡正博 膣内射精性暴力論の射程――男性学から見たセクシュアリティと倫理

伊藤公雄 男性の「ケアの力」という課題――射精責任論とマスキュリニティ
赤川学 『射精責任』と精子の行方
森岡正博 男性の射精責任をどう考えるか
多賀太 生殖に関する責任の共有に向けた男性支援へ

江原由美子 「射精責任」と「女性の自己決定権」
菅野摂子 性的同意と射精責任
塚原久美 女性のリプロと男性の射精責任

竹家一美 孕ませられない責任――男性不妊の文脈で「射精責任」を考える
新ヶ江章友 異性間による射精責任を相対化する――同性間による人工授精とHIVの文脈から
中真生 生殖する身体から避妊や妊娠の責任を考える

齋藤圭介 男性の射精とその責任をめぐって

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

katoyann

17
ベストセラーとなったガブリエル・ブレアの『射精責任』は、女性のリプロダクティブ・ヘルスに対する責任を男性に突きつけたという意味で画期的であった。本書は、日本における男性の射精の問題について、日本の研究者の論稿を編纂したものである。すっきりした議論のみを切り取るなら、氾濫するポルノやインターネットの誤った情報に接する若者がいて、その原因が包括的性教育の不在にあるとする話がわかりやすい。不同意性交等罪が成立し、性的同意が重視される現在だからこそ、男性は避妊に対して、暴力に対して無関心ではいられないのだ。2026/03/14

駒場

4
『射精責任』について、日本では実はピル解禁の議論があった90年代に男性学の研究者から問題提起があったという話は驚いた(ただあまり発展・継続しなかったようだ)。従来の中絶議論は女性・胎児の対立モデルだったが、透明化されている男性を組み入れたトライアドとして議論していく必要性を述べる。そりゃそうだ!と直感的に腕を振り回したくなるが、男性責任を前面化することで逆に女性の主体性が否定されたり、女性の出産強要=家父長制への隷属強要につながる懸念もあると。この本がプラットフォームとして参照され議論が深化することを望む2026/01/30

Go Extreme

1
射精責任 無責任な射精 意図しない妊娠 中絶問題 避妊の主体 男性特権 家父長制 パイプカット コンドームの着用 女性の身体的負担 経口避妊薬(ピル) 副作用 生殖に関する権利 リプロダクティブ・ヘルス・ライツ ダブルスタンダード 社会的サンクション 責任の転嫁 生物学的事実 精子の生存期間 卵子の生存期間 受精の仕組み 法的規制 フェミニズム 有害な男性性 性教育 性的同意 事後避妊薬(アフターピル) 中絶禁止法 プロライフ プロチョイス 男性の無知 避妊のコスト 身体の自由 パワーバランス 当事者意識2026/02/03

みんな本や雑誌が大好き!?

1
約30年前、日本ではすでに、男性の射精とその責任をめぐる議論が提示されていたそうです。その論文、沼崎一郎の「〈孕ませる性〉の自己責任――中絶・避妊から問う男の性倫理」がまずは冒頭に収録。その論文や『射精責任』の問題提示をめぐって、十数人の方々が、ああだ、こうだと論じ合っています。学術的論文のようで、註釈もたくさん付与されています。個人的には、赤川学氏の「『射精責任』と精子の行方」などを面白く読了。タイトルに「孕ませる」という言葉も出てきます。ポルノ小説のタイトルに、この言葉がよく使われているようです。2026/01/21

brzbb

0
望まない妊娠は男性が射精しなければ100%存在しない、というブレアの『射精責任』の論点はシンプルで明快。実は約30年前の日本で論じられていた射精責任論の論文や、男性学、フェミニズム、不妊、同性愛などの視点から、日本社会における「射精責任」論を集めている。中絶と男というとアジェイ=ブレニヤーの短編「ラーク・ストリート」を思い出す。最近観た映画『マーティ・シュプリーム』は射精責任の映画だった。なぜブレアの本にインパクトがあったのか分析する江原論文がめちゃくちゃ興味深かった。女性の自己決定権と男性に責任を2026/03/17

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