津山三十人殺し 最終報告書

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¥3,960
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津山三十人殺し 最終報告書

  • 著者名:石川清
  • 価格 ¥3,960(本体¥3,600)
  • 二見書房(2025/12発売)
  • ポイント 36pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784576240473

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内容説明

小説『八つ墓村』よりも生々しく血なまぐさい――

一人の青年が村人30人を殺害した「津山三十人殺し」の全貌。
816ページに及ぶ「津山事件本」の決定版がついに刊行。

日本で最も「津山事件」に詳しい著者が残した、二十数年に及ぶ取材の記録。

本書ではこれまでの津山事件関連本で触れてこなかった犯人・都井睦雄と祖母・都井いねの知られざる関係にも言及。
犯人の都井睦雄が恋焦がれ、事件を決行した最大の要因ともいわれる「寺井ゆり子」(仮名)の新証言も公開。
ノンフィクションライターの高橋ユキ氏、事件関係ブログ「事件研究所」主宰の森谷辰也氏による解説記事も掲載。
さらにアメリカのフーバー研究所に眠っていた幻の資料「津山事件報告書」も全文掲載した「津山事件本」の決定版。

【目次】
プロローグ 「紫式部」伝説が残る集落での出来事
第1章 惨劇の幕開け
第2章 睦雄が残した3通の遺書
第3章 矛盾と虚構――筑波昭『津山三十人殺し』
第4章 睦雄が陥れられたお家騒動と陰謀
第5章 歪んだ愛情
第6章 睦雄と数奇なる運命に翻弄された4人の女
第7章 秘された暗黒史
第8章 殺意の芽生え
第9章 三つ目の阿修羅
第10章 【解説】津山事件報告書
第11章 沈黙
エピローグ 睦雄が恋焦がれた、ゆり子のその後
特別寄稿【1】津山事件の現場と「睦雄の墓」のいま……森谷辰也
特別寄稿【2】「つけびの村」と「八つ墓村」……高橋ユキ
石川清さんの思い出~世界で一番津山事件に詳しい男~ ……森谷辰也
津山事件の犯人「都井睦雄」の自殺についての考察……中村一夫
津山事件報告書(岡山縣苫田郡西加茂村に於ける三十三人殺傷事件)……司法省刑事局

【著者紹介】
石川清(いしかわ・きよし)
1964年、埼玉県生まれ。上智大学卒業後、NHK記者を経てフリーに。津山事件をはじめとする日本各地の埋もれた事件の取材の傍ら、2000年ごろから長期ひきこもりの支援に関わり始める。主な著作に『ヤシの実のアジア学』(コモンズ)、『津山三十人殺し 最後の真相』(ミリオン出版)、『津山三十人殺し 七十六年目の真実』(学研)、『元報道記者が見た昭和事件史』『ドキュメント・長期ひきこもりの現場から』(以上、洋泉社)などがある。2022年6月8日、逝去。享年57。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ma-bo

95
一人の青年が村人30人を殺害した「津山三十人殺し」の全貌。著者が残した二十数年に及ぶ取材の記録。関連年表から始まり、3通の遺書からの考察、「津山事件報告書」(事件の翌年に司法省検察局がまとめたもの。長く行方がわからないとされていた)の解説。先に発売された事件に関する本の間違いの訂正。事件関係者への取材。犯人と祖母、そして関係の深かった女性達との関係。今だ残る謎の提示。最終報告書の名に相応しい内容。2025/02/23

ぐうぐう

30
タイトルに相応しい、津山事件の最終報告となっている。いくつかの新たな真相、あるいは推測が為されているが、一番のインパクトは津山事件のバイブルと称される築波昭『津山三十人殺し』の間違いを正す章だろう。事実誤認だけではなく、明らかな創作まであるというのだから驚きだ。中でも、都井睦雄が阿部定に強い関心を抱いていたとする築波の主張がまったくの創作だとする点には、憤りさえ覚える(築波本を読み、長年その主張を信じていた読者は、多かれ少なかれショックを受けるはず)。(つづく)2024/12/12

きみどり

13
『八つ墓村』など数々のフィクション作品にも影響を与えた戦中の大事件。山間部の閉鎖的な農村で、孤独感を拗らせた青年が起こした猟奇的な大量殺人の謎に迫る労作。著者は20年かけて調査したとのことで、思わず驚く分厚さにも納得。但し30%は当時の事件報告書のコピーだった。この報告書、長く紛失したとされていたのが米国の大学内で保管されていると分かり、調査の精度が格段に上がったそうな。しかしとうてい一言で感想が言えるような本ではない…凄惨さに絶句。著者は引きこもり支援の活動もしていたという。この事件の犯人も、(続く→2025/02/03

a.i

4
★★★年末年始にふさわしい(?)ボリューム感。概要は知っていたけれど、もっと詳しく知りたくて読んでみた。襲撃された全戸の状況をあらためて読むと、文字だけでも恐ろしさで震え上がるような残虐極まりない事件だけれど、育てられた環境が違っていたら……と睦雄の境遇に同情を禁じ得ない。 性質上仕方ないが繰り返しの内容が多い印象なのと、誤植というよりおそらく著者が誤って覚えて使っている言葉があったのが気になってしまった。2024/12/30

風鈴

2
津山事件と言えば八つ墓村から知ってるんですかね。色々な俳優があのシーンを演じていて怖かったです。作者が完成を待たずに亡くなるのは哀しい。とは言え、色々調べていて、違う暗い穴を覗いた戦慄が怖い気分にさせてくれました。2025/09/06

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