内容説明
長年、富岡製糸場とその周辺の取材を重ねた著者が、まだ知られていない多くの魅力、多面的な価値をこれまでにない視点から掘り起こす。世界遺産登録を機にスポットが当たる富岡製糸場だが、140年前から連綿と現在に紡がれる歴史の物語を臨場感をもって迫り、赤レンガの施設の奥深さ、深い歴史と文化を一般の人にもわかりやすく語り伝える。
目次
はじめに
序章 入門・富岡製糸場
第一章 横浜から始まった富岡製糸場
第二章 埼玉から見た富岡製糸場
第三章 原三溪から見た富岡製糸場
第四章 軍隊・戦争から見た富岡製糸場
第五章 皇室から見た富岡製糸場
第六章 「絹産業遺産群」から見た富岡製糸場
第七章 海外から見た富岡製糸場
終章 富岡製糸場を見つめなおす三つの二重螺旋の視座
終わりに
主な参考資料
年表
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
25
写真も豊富。在野の研究者ということで異色の存在感か。生糸は紡ぐのではなく、挽くか繰るものである(7頁)。誤解を正す。富岡製糸場は、本邦初の官営政市場で唯一だから、最初も最後もない(18頁)。その目的は、生糸の質の低下に対して、品質向上と信頼回復であった(21頁)。揚返しとは、湿度の高い日本では生糸が固まるので、巻き取った生糸を巻き直して出荷する手法(62頁)。手間をかけるのだから品質は上がるが、価格はどうか。鉄水槽は繭をほぐし、お湯につける作業が不可欠だった。 2014/10/13
きーよ
2
世界遺産になるまで全く知らなかった。厳しい世界遺産のハードル(富士山でも難しかった)を文句なしにクリアして富岡製糸場群がなった。富国強兵が必要な日本は特産の絹で外貨を稼ぐ必要があり、家族工業の粗悪生糸を良質で大量に生産するため、外国の力を借り、国を挙げて取り組んだ成果が富岡製糸場。読み終えて選ばれても可笑しくないと感じた。歴史、人文地理、未来まで、散逸し埋没していた資料を探し、関係者を取材し、余すところなく面白い一冊の本に。官・民の人々によってしっかり保全されていた事にも驚く。幻の蚕、小石丸の挿話は秀逸。2014/10/06
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