内容説明
病に倒れた最愛の父を支えるため、倉敷紡績で働く少女すてら。社長の大原孫三郎の知遇を得、贈られた雑誌〈白樺〉でゴッホの絵を見て心打たれ、「ゴッホが絵を描いたように小説を書く」と、自身の道を定める。あることをきっかけに岡山を去ることになったすてらは、東京へと向かうが……。著者がかつてない熱量で「小説」と「アート」への愛を込めた最新長篇!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
239
原田 マハは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 貧しい工女から、女性人気作家に転身した女性の半生記、小説&アートが見事に融合しています。実在した文豪や芸術家も登場して、主人公を盛り立てます。原田 マハは、本作で次回の直木賞受賞でも良いかも知れません。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002564.000047877.html2026/01/28
エピファネイア
157
新年早々素晴らしい本に出会えた。倉敷紡績で女工をしながら小説を書き続ける少女すてら。貧しい境遇にありながら置かれた場所で自分を磨き諦めずに夢を追う。辛い経験をしつつも神に導かれるように女文士の書生となり小説家を目指す。マハさんの小説や美術に対する熱い想いがすてらを通して語られている。時代も境遇も違うがすてらはマハさんそのものに思える。フィクションでありながら大原孫三郎、夏目漱石など実在した人物がすてらの夢の実現に一役買うのも楽しい。このすてらの物語は三部作になるとのこと。次巻が待ち遠しい超お勧めの1冊。2026/01/04
hiace9000
142
原田さんの描く傑作「朝ドラ」です。アート作家・原田さん、秀逸の物語のみならず書名&装幀も含め作品に背景と奥行きまで感じさせるとは…もうさすが!の一言。読中幾度も頬に作品から吹く風を感じ、苦悩と波乱に胸拉ぎ身をよじり、悲しみや安堵には涙が溢れそうになりました。貧しい女工から文士となった山中すてらを身に移した一人の読み手として、小説と作中作の作者と読者双方の立場を、また東京と岡山を往還。眼前に広がる風景、そして絵画たち。「文」のもつ美しさと熱と誠に身を委ねる心地よさは、読書の喜びを誰もに与えてくれるのです。2026/04/19
ちょろこ
135
小説家になるまでの少女の人生を描いた一冊。舞台は岡山。病に伏す父親を支えるために倉敷紡績で働く少女、すてら。書くことが大好きな彼女がさまざまな人との出会い、支えにより小説家になるまでを山あり谷あり時に涙ながらに読ませてくれる、まるで朝ドラのような読み心地のストーリー。そしてマハさんご自身を投影したかのようで、随所で書くことの意味、信念が伝わってきてグッときた。導かれたかのようなイサとの出会い、哀しみの雨に濡れるすてらに差し伸べられた傘のようなイサの存在が素敵。乗り越えながら"晴れ"を目指す姿に凛を感じる。2026/03/02
うっちー
123
すてらはマハさんですか❔2026/01/12




