講談社現代新書<br> 太平洋戦争と銀行 なぜ日本は「無謀な戦争」ができたのか

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講談社現代新書
太平洋戦争と銀行 なぜ日本は「無謀な戦争」ができたのか

  • 著者名:小野圭司【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 講談社(2025/11発売)
  • せまる年の瀬!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~12/14)
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  • ISBN:9784065417065

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内容説明

【読み始めたら止まらない!誰も知らない「戦争経済史」】

植民地経営から戦費調達、敗戦後の「清算」まで――
満洲、台湾、朝鮮、樺太、本土を、バンカーたちは決死の覚悟で駆けめぐっていた!

驚きのエピソード満載!
お金から「戦争のからくり」を解き明かす。

国破れてバランスシートあり……
銀行員たちの血と汗と涙の奮闘記!

「本書では戦時銀行体制の中でも少し視点を変えて、「舞台裏」に焦点を当てる。
この「舞台裏」は多岐にわたる。地理的な場合もあれば、制度的、さらには業務的な周辺部分もある。具体的には植民地や占領地での銀行業、硬貨の造幣や紙幣の印刷、また現金の確保や輸送、銀行店舗の閉鎖・避難などだ。道草として、戦後の占領軍経費負担にも目を向けてみたい。
銀行員たちは勝利を信じて軍を支え、敵に追われながら軍の金庫番も務め上げた。そして終戦を迎えると、戦争で途方もなく膨らんだ有形・無形の負債の清算を余儀なくされる。彼らは敗北が明らかになっても、「信用維持」という銀行業に携わる者としての矜持を手放さなかった。さすがのアインチヒも、そこまでは思いもよらなかったであろう。
あちらこちらに散在する断片的な物語を繋ぎ合わせると、戦時に「国力の水増し」を担った銀行体制の新しい輪郭が浮かび上がる。この姿を辿りながら八〇年前の戦争、そして戦後を振り返ってみることにする」――「まえがき――国力水増しの舞台裏」より

【目次】
序章 風雲高まる
第一章 戦時の外地銀行――昭和一九年まで
第二章 本土決戦と金融機関――昭和二〇年七月まで
第三章 長い夏が始まる――昭和二〇年八月
第四章 日本の一番長い日――昭和二〇年八月一五日
第五章 戦争の後始末
終章 諸行無常と万古不易

目次

序章 風雲高まる
第一章 戦時の外地銀行――昭和一九年まで
第二章 本土決戦と金融機関――昭和二〇年七月まで
第三章 長い夏が始まる――昭和二〇年八月
第四章 日本の一番長い日――昭和二〇年八月一五日
第五章 戦争の後始末
終章 諸行無常と万古不易

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

122
戦争が他の手段による政治の継続ならば、政治の目標達成を支えるのが財政・金融の役目だ。現実を無視して暴走する政治を支えながらも、国家体制が崩壊せぬよう現場は知恵を絞った。急膨張する軍事予算でインフレが起こさぬため戦地や植民地での通貨借入金制度を創設し、不足する紙幣確保に奔走するなど敗戦が迫ってもギリギリまで銀行業務を継続した。戦後は犠牲を出しながら銀行の閉鎖と戦勝国への引き渡しを行い、日本への引き揚げまでを完了させた。あの無謀な戦争ができたのは、プライドを持って職務にあたったバンカーがいてこそと理解できる。2025/12/10

ポポロ

5
総力を尽くした太平洋戦争の戦費は無理のあるものだった。総力戦なのだから細かいことを気にせずオールインしたのかなとも思っていたが決してそんなことはなく金融はきちんと機能していた。さもなくばインフレで社会は崩れるし少なくとも外地で決済できない。戦争のような滅茶苦茶な時代でも社会の基礎は揺るがないのだと感心した。金融も含めて行政組織が維持されていたことが間接占領につながり戦後の復興の助けになったのだろう。自分に金融の知識が足りないのが残念だった。もう少し銀行や金融に話題を絞ってほしかったし扇情的な見出しは残念。2025/12/08

アヴィ

3
戦争とは外に向いては外交の最終手段であり、内に向いては最大の公共事業である。対峙する国家だけではなく、世界中を巻き込み巨額の資金が動くことになる。無から有を生み出すことは出来ないが、経済システムを縦横に使いこなすことで、アジアの小国日本が大国アメリカとがっぷり四つで戦うことが出来た。満州台湾朝鮮と、当時の日本の銀行が戦前戦中戦後をどう動いたか、現代に繋がる銀行業界の縮図も知ることとなる。2025/11/30

W T

2
冒頭、聞き慣れない言葉と教科書調文体で私には難しかった…しかし、数行だけで小説になりそうな史実が淡々と次々と語られて引き込まれる。勉強にもなり感動にもなり平和のありがたさつくづく感じる本!!2025/12/11

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