内容説明
民族領域自治はいかに議論され実現したのか
ロシアによるウクライナ侵略による戦争がいまだつづく現状のなかで、そもそもこの「ウクライナ」という国家はいかに成立したのか。ロシア革命期の知識人たちの言説と論争からロシアとウクライナの交差する歴史を明らかにする。
【主要目次】
序 章 ウクライナとロシア─交差する歴史
第一章 一九〇五年革命とウクライナ民族領域自治構想の登場
第二章 ロシア帝国国家ドゥーマと自治論争
第三章 帝政末期ロシア社会と「ウクライナ問題」論争 、一九〇七-一九一四
第四章 第一次世界大戦と「ウクライナ問題」の国際化
第五章 一九一七年二月革命とウクライナ民族領域自治の実践
第六章 ウクライナ運動の分化 ――領域自治派と主権共和国派
第七章 自治なきあとの独立論と連邦論――一九一八─一九年のウクライナにおける国制構想と外交の相互関係
第八章 過ぎ去った自治と来るべき自治――フルシェフスキーとノリデの国制論と政治的実践
終章 近代ウクライナ国家のゆくえ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
13
ロシア帝政期から革命期、ドニプロ=ウクライナ地域でのウクライナ民族運動を中心に、領域政治単体としての「ウクライナ」の成立過程を辿る。本書の重要なキーワードは「民族領域自治」。この自治構想が世紀転換期のロシアで議論されるようになり、ウクライナ民族運動とリベラルを中心とするロシアの解放運動が交差し、論争を重ねながら、1917年にウクライナ民族政体が自治体制として成立。当時の関係者や知識人の論争を細かく取り上げ、更に複雑な経緯をそのまま叙述していてこちらも頭が混乱する。ただ、これぞ歴史書のあるべき姿。2026/03/04




