内容説明
まっすぐに、一人生きる。
世間とのいくさに挑み続けた
女の澄みやかなる矜持は、
どれほどの時を経てもただただ眩い。
澤田瞳子さん(作家)
“ニコポン”宰相、
桂太郎の愛妾「お鯉」の
左褄を取る芸妓から墨染め衣を纏うまでを
色鮮やかに描き切った。
明治女の気風に惚れる。
東えりかさん(書評家)
【著者からのコメント】
「私は首相の愛人でした。それ以前には、
梨園の妻だった時期もあります」
――今もし、こんな言葉を掲げて何かを
語ろうとする女がいたら、
まして、その人が政界を揺るがす
疑獄事件の法廷に立ったら、
きっと大変なことになるだろうと思います。
存在を否定されるかもしれません。
でもその人は確かにいました。
女として、人として、揺れ動く心を持って、
明治・大正・昭和を生きたのです。
彼女の言葉を蘇らせたい。
本音を探り、語らせたい。その一心で、
この物語を書きました。
多くの人に届けば、うれしく思います。
【あらすじ】
「お鯉を殺せーっ!」
東京一の名妓と謳われ、大物政治家、
歌舞伎俳優から愛されていた新橋芸者・お鯉。
梨園、角界、花柳界で生きてきたお鯉は、
山県有朋の計らいで首相・桂太郎の妾となり、
怒涛の人生を送る。
日露戦争の真っただ中、
病身の本妻に代わり桂を支え続けるも、
お鯉に世間の風当たりは強い。
そんな時、日比谷焼討事件が起こり、
認知されていない二人の娘が
桂にいることがわかり――。
明治大正昭和と激動の時代を生き抜いた
お鯉の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
花林糖
12
(図書館本)二十四歳頃に山縣有朋の計らいで六十近い桂太郎(ニコポン宰相)の愛妾に。日露戦争、日比谷焼討事件、、帝銀事件、桂の非認知の二人の娘を養育、激動の時代を生きたお鯉の物語。想像していたのとは違ったけれど、当時の時代背景、愛妾の立場の遍歴等は興味深く面白かった。本名安藤照子(1880/12/8-1948/8/14)晩年は尼僧。2026/02/03
mitubatigril
12
題名から軽く考えていて作者も好きな作家さんだし歴史物だし二拍子揃ってるから借りたら まず題名で外れて😓中身も外れて🫣けど読み応えあって凄く楽しい作品でした。 ほんとお鯉さんじゃないけど時代の境目で生きた人間はしんどかったのかなぁと感じる。 あくまでも妾に甘んじるけど正妻さんにもよるんだろうけど、 政府高官でも身分高い人が正妻とも限らずだからこそなりたかった気持ちもあったのかなぁと そして正妻さんは妾が同じような出自だから寄り添うことが出来なかったか単純に性格なのか同じ女性として色々考える作品にもなった。2025/11/29
toshi
12
お鯉こと安藤照の伝記。 検察の取り調べから過去を振り返るような構成になっているけれど、普通に時系列にしたほうが読み易いし分かり易かったと思う。 お鯉が苦労したことは分かるけれど、彼女の考えには全く納得できるところが無かった。 当時の女性だったら仕方なかったのかな?2025/11/24
chuji
3
久喜市立中央図書館の本。2025年10月初版。書き下ろし。桂太郎の愛妾『お鯉〈安藤照〉』の伝記小説。当時の背景もよく描かれていて面白かった。西園寺公望の妾も「お鯉〈二代目〉」とは、宰相には鯉が付き物って中々洒落ている。今では妾などもっての他だろうけど。2025/12/16
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