内容説明
自分の人生は自分が主役。本当に? 二流大学の三流学部を卒業した僕は、予期せず一流企業に入社を果たす。晴れて安泰と思いきや、時代遅れの激務に息も絶え絶え。「逃げたかったら逃げればいい」と他人は言うが、恋人が妊娠したことで、僕は退職届をひっこめざるを得なかった。この社会で足掻く大人たちを描く群像劇は、あなたに手向ける大きな花束になった。涙、笑い、励まし……。すべて詰まった、あなたの心を満たす物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
46
遙か昔を振り返ったような物語でした。それでも物語の主人公たちは、足下をしっかり見ていたりしているように見えてたくましい。今は、自分が何をしているのかと迷うようなこともたくさんあるけれど、年をとっても、迷うことはたくさんあります。空を見上げるってことは、歯を食いしばるのと同じように思います。いくつになってもというのは、気休めに近いかもしれないけれど、こういう物語に出会うと、空を見上げてみようかなと思います。2025/12/09
きょん
45
「東京ドーン」から改題。27歳の若者たちが登場し連作でゆるく繋がっている。名前が明かされず最後にまとめてわかる展開がなるほどと納得できてなかなか巧い。悩み多き年頃の、もがきながら前進しようとしてる姿に頑張れと声をかけたくなる。2025/12/05
カブ
35
様々な27歳の6編の短編集。それぞれが繋がっているような、いないような…。最後に答え合わせがあってよかった。自分の27歳ってどうだったかな、なんて考えながら読んだ。2025/10/31
よっち
25
二流大学を卒業し予期せず一流企業に入社を果たした主人公を中心に社会で足掻く大人たちを描した群像劇。一流企業に入社して安泰と思いきや激務に追われ、心身ともに疲弊する主人公。しかし逃げたい気持ちを抱えながら、恋人の妊娠をきっかけに退職を思いとどまるストーリーで、現代社会で生きる若者が直面する「逃げるか、踏みとどまるか」という切実な選択をテーマに、同僚や上司たちも絡めた群像劇としてそれぞれの悩みや葛藤も描きながら、その先に生きる希望を感じさせる前向きな結末に、自分が人生をどう選ぶのかを改めて考えさせられました。2025/12/02
K Fussan
5
連作短編集。僕、ボク、私、俺、わたし、ぼく。27歳の若者たち。加筆修正、改題、再文庫化らしい。 彼らのつながりは終盤まで伏せられている。なかなか、凝った作りだ。 いいぞ、青年。おおいに悩め。自分の人生は自分が主役。本当に?困難に立ち向かえ。思い切り足掻いてもがけ。そして、空を見上げて新しい世界へ一歩、踏み出すんだ。 思えば、自分が結婚したのは27歳の秋。転職したのも28歳になる夏だったなあ。2025/11/23




