講談社現代新書<br> シン・関ヶ原

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講談社現代新書
シン・関ヶ原

  • 著者名:高橋陽介【著】
  • 価格 ¥1,045(本体¥950)
  • 講談社(2025/10発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065416174

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内容説明

私たちが知っている「関ヶ原の戦い」とは、江戸時代に各地で編纂されたさまざまな史料を、明治になってから帝国陸軍参謀本部が集約し、再構築したものである。
そして、これをもとに「国民的作家」司馬遼太郎が創作した長編歴史小説『関ヶ原』によって、日本人の「関ヶ原像」が決定づけられ、いまもなお、多くの人々を魅了しつづけている。

しかし近年、インターネットやSNSの普及にともない、大学などに属さない在野の歴史研究家によって新たな一次史料が次々に発掘され、それらについての情報交換が盛んになったことで、従来の「歴史」が次々に書き換えられるようになってきた。なかでも関ヶ原の戦いは、ほぼすべての「通説」が否定されるという「異常」ともいえる状況を呈している。もはやこの戦いにおいては、教科書に書かれていることさえ幻想にすぎないのだ。

本書は、現在の関ヶ原合戦研究におけるトップランナーである著者が、1600(慶長5)年9月15日に美濃の関ヶ原で起こった戦闘の経緯について、当時、徳川家康をはじめとする諸将の間でかわされた170通余りの書状を読み解くことで、新説を提起するものである。この新説は、従来の通説のようにドラマティックな展開をともなうものではない。「司馬関ヶ原」が脳裏深くに焼きついている人は、少なからず抵抗をおぼえるかもしれない。

しかし、だからといって私たちは、この新しい「関ヶ原」を拒むことはできない。日本の中世の終焉も、江戸幕府の成立と近世の幕開けも、この「関ヶ原」を受け入れずに考えることは、もうできないのだ。

【本書が提唱する、おもな新説】
関ヶ原の戦いは「天下分け目の決戦」ではなかった!
徳川家康はすでに天下人だった!
石田三成は西軍の首謀者ではなかった!
小早川秀秋は合戦中に裏切っていない!
東西両軍は開戦前に和睦していた!
両軍の合計は3万ほどだった!

【これらもすべてフィクションだった!】
秀吉死後の豊臣政権を運営したのは「五大老五奉行」 
石田三成と直江兼続による徳川家康挟撃の謀議
福島正則が徳川家康に忠義を誓った「小山評定」
もともと低かった毛利輝元の戦闘意欲
関ヶ原に結集したのは両軍合計15万
家康が小早川秀秋の離反を催促した「問い鉄砲」
秀秋の裏切りによって壊滅した大谷吉継勢・・・・・・…

「新しい関ヶ原」が、この一冊から始まる!

目次

序 章 徳川家康はすでに「天下人」だった
第一章 家康は会津に出陣した
第二章 西軍の首謀者は石田三成ではない
第三章 反乱を知った家康はどうしたか
第四章 家康は西へ出陣した
第五章 「決戦」前夜
第六章 「関ヶ原の戦い」の真実
終 章 なぜ「天下分け目の決戦」が創作されたのか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

153
関ヶ原の戦いについて一次史料に基づき常識をひっくり返していく。❶家康は秀吉死後すでに天下人であり淀殿と結婚する予定だった❷家康打倒の主唱者は増田・長束・玄以の三奉行で石田三成は後で加わった❸小早川秀秋は戦前から東軍で「問い鉄砲」も存在しない❹大谷吉継を破ったのは藤堂隊であったという。全日本人の一般教養だった従来の説は家康が豊臣家を滅ぼして天下を簒奪した事実を隠蔽するための江戸期の創作であり、とどめに❺五大老五奉行制の史料初出は新井白石だったと明らかにする。司馬遼太郎が生きていたらどんな思いで読んだろうか。2025/11/19

skunk_c

85
これは面白かった。一次史料を丹念に読み起こしながら、秀吉が家康を秀頼の後見人として事実上のトップに据えていたこと、そして関ヶ原に至る事件は奉行たちのクーデタであり、家康はそれに対処したものとする。毛利とはほぼ戦の前に和議が成立、小早川秀秋も戦の前に東軍側に付いていたとする。確かにこちらの説の方がすっきりしている。読み下し史料が読みやすく、また論争をノートにまとめ(しかも書き方がフェア)てあるのが嬉しい。さて問題は家康が秀頼を立てながら、いつ権力の簒奪に舵を切ったか。今後はその辺に踏み込んでもらいたい。2025/11/23

ポチ

43
旧帝国陸軍参謀本部と司馬遼太郎により作られた、私たちの中に息づく「関ヶ原の戦い」。新たに発掘された一次資料から、今までの通説が驚きと衝撃を持って書き換えられている。全部信じる訳では無いが面白く読了。2025/11/15

こたけ正義感そっくりおじさん・寺

43
本書によると、関ヶ原以前から天下人は徳川家康だったそうだ。おまけに淀君を妻にする予定があった。これは冒頭に書いてあるのでネタバレではない。この史実で早速通説が珍妙に思えてくるのだから、本書の構成も大したものだと思う。一次史料で再現された関ヶ原の合戦は、知らない人物もゴマンと出てきて、実際の歴史の営みは、物語のように有名人以外はモブキャラではないのがよくわかる。だってそれぞれに権利と義務と責任があるんだもん。ファンには悪いが、等身大の石田三成はとても小さい。思わず久しぶりにレビューしたが、今年の良書の一つ。2025/11/02

よっち

35
定説も覆されつつある中で、当時、徳川家康をはじめとする諸将の間でかわされた170通余りの書状を読み解くことで新説を提起する1冊。「関ヶ原の戦い」とは江戸時代に各地で編纂された様々な史料を、明治になって帝国陸軍参謀本部が集約し再構築したものと、司馬遼太郎の小説で形作られてきたもので、様々な逸話は後世の脚色にすぎなかったという指摘や、戦いの規模が3万人規模だったという説は興味深かったです。とはいえ当時はリアルタイムに状況を把握できたわけでもなく、新資料が必ずしも正しいとは限らないという点には留意が必要ですね。2025/12/04

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