内容説明
犬との日々が老作家を変える、フェミナ賞受賞作
老いを意識し、創作への不安を抱える作家ソフィのもとに、モップのような毛並みの若い犬が現れる。信頼と愛情を向けてくる犬と森を歩き、自然と向き合う時間が、彼女に作家として、女性としての自分を見つめ直すきっかけをもたらした。フェミナ賞受賞の感動作
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヘラジカ
30
確かに”峻険”と言うほどではないが、その広範な思索を連ねる文体は、決して軽々と容易に歩き通せる道ではない。キーになる犬との関係性、その存在感もステレオタイプに堕することがない非常に複雑なものである。とても具体的な意思の表明を感じられると同時に、抽象的で何が主題なのか分からなくもある。何だか不思議な作品だった。2025/10/30
かもめ通信
17
老作家と犬、妻と夫、人と自然、生と死、破壊と再生、対となるもの、並び立つもの、境界の曖昧なもの。見て触れて考えて書いて、考えて、考えて、考えて、書いて、そうやって生きるひと。たとえその生き方に共鳴しなくても、自分とその周縁について、思わずあれこれと考えずにはいられない。 とても静かで、それでいて熱を持っていて、人々の心理も自然の描写も厳しいけれど美しく、老いや人の悪意といった不安を駆り立てる恐ろしいものと、日々の営みややすらぎが同居する不思議な読み心地の本だった。2025/12/08
フランソワーズ
6
老いた女性作家が、隠遁者めいた夫と、突然迷い込んだ犬と共に山間の僻地で暮らす。長く執筆できずにいる彼女が身近な自然に触れながら、人類の将来の危機を憂う。その思惟を断片的に、時にメモ書きのような文体で表してゆく。そして随所に散文詩のようなきらめきがある。2026/02/01
renbo
1
詩のような、日記みたいなメタ小説。うちの食卓にも犬来てくれないかな2026/01/03




