内容説明
疾患につながる「異常タンパク質」発生の最新メカニズムを,転写・RNA・翻訳・タンパク質の4つのカテゴリで総覧できる1冊.あなたの疾患研究のブレイクスルーにつながる革新的なアイディアがきっと見つかる!セントラルドグマ周りの知見アップデートにも.
目次
【目次】
序
概論 疾患研究に新たな切り口をもたらすタンパク質発現異常の新メカニズム
第1章 転写関連の異常
1. Go-No-Go:RNAはどこまで転写される?
2. エピジェネティクスの異常
3. 個体発生における転写バースト制御機構
4. 遺伝子制御異常としての“エンハンサー病”の分子基盤
5. リピート伸長と転写制御異常:ロングリードシークエンスで明らかになったものを交えて
6. RNAスプライシングの制御機構とその破綻:がんを例に
7. 有害配列のエクソン化とその拮抗分子4.5SH RNA
第2章 RNA関連の異常
1. tRNA修飾異常によるタンパク質合成への影響
2. RNAメチル化修飾による神経細胞内の遺伝子発現の空間制御
3. RNAが起点となり構築される生体分子凝縮体の異常と疾患
4. グアニン四重鎖によるプリオン性タンパク質の凝集機構
5. 環状mRNA医薬開発を切り拓くICIT機構
第3章 翻訳関連の異常
1. 神経筋疾患におけるリピート関連非AUG依存性翻訳
2. Ribosome heterogeneityが生み出す翻訳制御とその破綻がもたらす病態
3. 翻訳品質機構による異常翻訳解消の分子機構と生理機能
4. 非典型翻訳産物のMHC提示とがんに対するT細胞免疫監視
5. アミノ酸代謝とリボソーム生合成の異常:がんを例に
6. mRNA翻訳とミトコンドリアのクロストークによる エネルギーバランスの維持
7. 多細胞生物における翻訳開始因子eIF4G2の機能
8. 局所翻訳:遺伝子発現と疾患をつなぐ空間制御の最前線
9. 意図的な「掟破り」による遺伝情報の拡張戦略
10. ストレス顆粒形成の異常と疾患
第4章 タンパク質の異常
1. 共翻訳フォールディングとその異常が関与する疾患
2. 倍数性変化がもたらすタンパク質恒常性の異常
3. アミロイドの生成と伝播
4. プリオンの細胞内増殖・細胞間伝播機構
5. タンパク質分解系の異常:ユビキチン・プロテアソームとオートファジー
索引



