右翼ポピュリズムに抗する市民性教育――ドイツの政治教育に学ぶ

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右翼ポピュリズムに抗する市民性教育――ドイツの政治教育に学ぶ

  • ISBN:9784750350073

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内容説明

初等教育段階から学校のみならず地域社会でも社会参加に向けたカリキュラムが組まれ、選挙年齢に達するまでに有権者意識を醸成するドイツの政治教育のしくみを詳しく紹介・解説。

右翼の台頭が著しい現状もふまえつつ、日本の「主権者教育」への示唆を述べる。

目次

まえがき
緒言 ドイツの政治教育――この政治的で歴史的なもの[近藤孝弘]
第1部 ドイツの政治教育の理念と実態
1章 戦後ドイツの民主化と連邦政治教育センター[中川慎二]
2章 連邦政治教育センターの活動――ウェブサイトに見るその詳細[神田靖子]
3章 ドイツの政治教育の理念と課題――連邦政治教育センターのカリキュラム[寺田佳孝]
4章 ドイツの「政治教育」の教材――「政治」を「自分ごと」として捉えることから始める[三輪聖]
5章 対象者別に見る政治教育[野呂香代子]
6章 移民・難民問題――連邦政治教育センターの資料を通して[渡邉紗代]
7章 ドイツにおける歴史教育と「負の過去」――戦後からの展開と現在の課題[西山暁義]
8章 日本における政治教育を考える――文部科学省「学習指導要領」の批判的談話研究[名嶋義直]
9章 政治教育について考える――右翼ポピュリズム、民主主義、教育[木部尚志]
第2部 いま、政治教育が向き合うもの
1章 ドイツ連邦政治教育センターの資料にみる右翼ポピュリズムの扱い――ウェブサイト上の特集を中心として[神田靖子]
2章 ドイツの政治教育における「民主主義」の学習とジュニア選挙――個人の主体性および教育と政治の関係性をめぐる難題[寺田佳孝]
3章 ドイツの移民・難民問題――「移民国」としてのメルケル政権の歩み[渡邉紗代]
4章 インターネットとヘイトスピーチ――言語と法から市民権に取り組む[中川慎二]
5章 増殖する右翼ポピュリズムと政治教育――ザクセン州の苦闘[木戸衛一]
6章 独仏、独ポ共通歴史教科書と複眼的視点の可能性[西山暁義]
第3部 政治教育のローカライズ
1章 ドイツの青少年局へのローカライズともう一つのローカライズ[野呂香代子]
2章 ドイツにおける政治教育の現場から見えてくること[三輪聖]
3章 政治教育のローカライズ――民主的シティズンシップ教育の展開[名嶋義直]
編者・執筆者紹介

感想・レビュー

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BLACK無糖好き

20
ドイツの政治教育をベースに市民性教育全般を扱った論集。ドイツでは小学生の内から、自分たちの身近な問題を自分たちで解決するための合意形成を教育の場で実践している。言語・文化・宗教など背景の異なる他者との共存は大きな課題。ドイツの手法が全て上手くいってるわけではないが、複眼的な視点を持つことと、自分と考え方の違う他者の意見も尊重すること、この二つは最低限おさえておかなければならない。◇社会の分断を止め、健全な民主主義を維持していくためには、相応の忍耐と地道な努力の積み重ねが大事だと改めて感じた。2022/03/30

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