内容説明
コンサートホールを起点に鳴り響く16篇の物語。ジャングルの音、開演前のざわめき、神への祈り……。音楽の初源と極限がここにある。建築家・磯崎新氏の唱えた「ホール=超楽器」をひもとき、音楽を愛するすべての人に贈る、珠玉のエッセイ集。
目次
プロローグ
第Ⅰ部 律動
ジャングルとコンサートホール(山極壽一)
一度しかない出来事を繰り返すよろこび(堀江敏幸)
第九から始まる心と街の復興(佐渡裕)
奏でるよりも聴くことで(三宅香帆)
コンサートホールの「ざわめき」を考える(岡田暁生)
[間奏曲]磯崎新の建築における音楽空間(五十嵐太郎)
第Ⅱ部 旋律
神々に届く音(彬子女王)
魔法の音楽(岸田繁)
指揮者としての原点(広上淳一)
ゆらいとみらい、旋律の(小沼純一)
[間奏曲]磯崎新さんと京都コンサートホール(豊田泰久)
第Ⅲ部 交響
果てしない音楽の旅(沖澤のどか)
ワーグナーの楽劇から広がる世界(金剛永謹)
京都が生み出す、木琴の音色(通崎睦美)
[間奏曲]京都コンサートホールのこれまでとこれから(高野裕子)
エピローグ:楽器を超える楽器(鷲田清一)
著者紹介
編者紹介
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
どら猫さとっち
12
京都コンサートホール開館30周年を記念して刊行された、エッセイ・アンソロジー。京都市交響楽団の演奏会によく行くので、そこはとても馴染み深い。作曲家、指揮者、作家など、あらゆる分野で活躍している著名人が寄稿、音楽への想いを綴っている。音楽を聴くことの意味、音楽の思い出、ホールの秘密…。読んでいて幸せな気持ちになれた。コロナ禍を経て今、本書を通してその喜びを噛み締めている。2025/12/04
ほんメモ(S.U.)
11
京都コンサートホール三十周年を記念したエッセイ集。読み終えた今、まんまと「今すぐオーケストラ・コンサートに行きたい」と思っている私がいます。出来れば、建物も素敵そうな京都コンサートホールに行ってみたいですね。有名どころでは、皇族の彬子さま、動物学者の山際壽一さん、指揮者の佐渡裕さん、文芸評論家の三宅香帆さんなどが寄稿されています。この本で初めて読んだ、岡田暁生さんという方の文章がすごく魅力的だったので、てっきり小説家なのかと思ったら、西洋音楽史専門の学者さんで驚きました。ぜひ他の著書も読んでみたいです。2025/11/28
鳩羽
3
京都コンサートホール30周年を記念して編まれた、コンサートホールのあり方、未来のこと、奏でられる音について、音楽家だけでなく随筆家や批評家、学者などが文章を寄せた一冊。音とは、旋律とは、交響とはと無邪気な問いに溢れているのに、小難しく突き詰めた文章はそんなになくて、純粋に音楽ってなんだろう、ホールで聴くという体験はどういうものなのだろうと、愉しく読めた。音楽とは、なんというか居場所と無縁ではないというか、場所とすごく結びついているものなのだなと感じた。2026/01/08
manabukimoto
3
京都コンサートホールの周年を記念した随筆集。鷲田清一先生が始まりと〆、ジャングルの喧騒と直立歩行による咽頭の下降によって生じたヒトの多様な声の獲得ー山極寿一先生に始まり、多様な書き手による「音楽ホール論」。 圧巻は岡田暁生先生による「ざわめきの考察」。ホールに入った瞬間からの「気配」、ホワイエや帰りの道すがらの静寂も含めての音楽鑑賞。気配こそ超楽器としてのホールの「音色」。 鷲田先生が二度にわたり引用する小泉文夫の言葉も忘れ難い。静寂を求められ自分の存在を消しての「集中的聴取」の是非。 言葉が響く一冊。2025/12/04
林芳
1
京都コンサートホール30周年に合わせて、京都ゆかりの人たちが寄稿している。文章を書き慣れておられる彬子女王と三宅香帆さん、文章の始まり、掴みが上手い。パッと引き込まれる。そして思いつくままに?音楽にまつわる自分の身近なお話を綴っていく。そして最後は音楽の魅力を自ら体験した感動とともに終わっている。エッセイのお手本のような文章。京都コンサートホール、今後改修されるようだけれど、一地方の素敵なホールであり続けてほしい。2025/12/11
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