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内容説明
脳はどう心を生み出すのか?
数学、物理学、脳科学を横断しながら、脳と心の仕組みを解き明かす過程でたどり着いたのは「カオス理論」だった。
天気のように、気温・湿度や風など、わずかな条件の違いが最終的に大きな変化を生むカオス的運動。
この予測不能ながらも規則的な動きが、実は私たちの脳内でも起きている。
1000億個もの脳細胞の集まりが心を生み出す秘密は、一見バラバラに思える細胞たちの動きの中に潜む、秩序を創り出す力にある。
数学者が数式を一切使わずに「心の正体」に迫った知的興奮の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
77
著者の専門はカオス系の数理科学。本書はカオスを観測のツールとして脳と心を捉えることはできないかと考えてきたことをまとめたもの。そもそもカオス理論に馴染みがないので、ローレンツ・アトラクターというカオス理論の始まりとなった考え方も知りませんでしたし、著者のカオス的な状態にノイズを加えると、逆に秩序を持った状態になるというノイズ・インデュースド・オーダーというモデルもよくわかりません。脳というカオス的な状態空間に外からノイズが加わることで意識や記憶といった秩序が生まれるらしいです。あまりピンときませんでした。2025/11/24
mim42
11
書かれていることが科学的仮説なのか想像的なのかわからない箇所が多々あった。索引も文献リストも無い、まあ新書だから。それはそれとして考えれば、基本的に色々面白い。最後のタネと無意識の話や意識とはA-Bの-Bであるという説。トンデモっぽいなぁと思いつつも統合情報論的接続点はないかと気にもなる。今後のAIの課題としての身体性、共同注意、他者性と自己所有感/操作感、ミラーニューロン、意思の有無等のトピックは真っ当な意見が多い。意識とは「次に何をするかを順に選択すること」?カオス遍歴と意識の論は私の理解を超える。2026/02/10
Katsuto Yoshinaga
10
要素還元論では理解できない対象、あくまでも全体を見なくては理解できないような対象を複雑系と呼び、脳は複雑系。生命は絶えず状態変化しつつエントロピーが減少方向に向かう秩序状態の集まりであり、脳内の状態の状態も絶えず変化している。因果の逆転や時間の逆転構造が生じており、脳は決定論にも当てはまりづらい。脳内で起きている予測不能ながら規則的な動きを、カオス理論により…。といったことでまだ1/3程度。とにかく歯応えありすぎで、噛んで含めるように読むとなんとなくわかるし、面白いとは思うが、まあ読み切るのに難儀した。2025/11/27
jackbdc
9
脳に心が生まれた理由、主観的意識が宿ったのは淘汰による。主観が宿る生物が生き残った。主観は未来予測を可能とし危険察知等を通じて生存可能性を拡大する。先ずは身体各パーツ・細胞が受容体となり情報を授受し脳はそれらを統合させて主観という幻想を形成する。脳のプログラムは個体の生存だけに最適化されたものではなく、集団間でのジェスチャー言語文化等のネットワークを通じたフィードバックシステムも備える事で種の生存に繋げてきた。心も当然ながら演繹的に最適化されたシステム足り得ないから環境依存的だし時に暴走もするわな。2026/01/10
たいこ
4
ちょっと難しすぎる。カオス状態にノイズを加えて秩序が生まれるとか。結局脳から心が生まれる仕組みはわかってへんねやな。脳神経が多すぎてうわーってなって心が生まれるんやったら、AIが今よりもっと進化して限りなく脳に近いものを作れるようになったら、そこから心が生まれる可能性もあるやん。2025/12/14




