内容説明
『ならずものがやってくる』著者が放つ、文学×SFの連作短篇集
天才テック起業家ビックスは、アップロードされた他人の記憶に誰もがアクセス可能となる画期的な機器を発売する。記憶が個人のものでなくなりつつある世界で、人が求める「真のつながり」とはなにか――『ならずものがやってくる』著者による、最新連作短篇集
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヘラジカ
39
小説のキーとなる「オウン・ユア・アンコンシャス」が形作る世界は後景でしかないように見えて、その実、この圧倒的な”生”を感じさせる群像劇に非常に重要な役割を果たしている。高精細に描かれる儚く生々しい人生は、このSF的なギミックの存在故に現実感が与えられており、不完全さが物語のなかで強調されるからこそ、間隙から生まれた(ように見える)フィクションに類稀な力強さが備わるのだ。それぞれが思わず前後の人生を想像してしまうほど立体感と質量を持っていながら、人間によって創り出される物語の愛情や優しさにも心打たれる。傑作2025/09/21
本の蟲
20
早川の9月新刊を続けて読んだわけだが、あかん。両方とも合わなかった。記憶のアップロードと共有化サービスで変容した世界を描いているが、期待していたSFではなく、各登場人物の想い、人生の断片を書き連ねた群像劇。海外小説も群像劇もそこそこ読んでいるが、人物の繋がりが把握できないのは単純に入り込めなかったから。普段ならおぼろげに理解が進む、説明のない用語にいちいち引っかかり、文章・構成ともひたすら読みづらい。本作はピューリッツァー賞受賞作『ならずものがやってくる』の続編(姉妹作)らしいが、前作手に取る予定なし。2025/10/01
くみこ
9
天才IT企業家が始めた新しいサービスは、記憶の共有でした。人の記憶はデータベース化され、検索可能というわけです。当然それに反発する人々もいて…。近未来SFかと思えば、複雑で繊細な家族の物語の一面も。時系列や場所がくるくる変わり、登場人物も一世代ではなく、少し読みにくかった。ファミリーヒストリー、家族の愛憎劇として読んでしまったので、たぶんこの小説の魅力を理解出来ていません。"SNS後の世界"には興味をそそられました。2026/07/26
イツキ
8
記憶を外部に保存し再体験することが可能になった世界の物語ですが、この技術はあくまで物語の構成要素の一つでしかなくその世界に住む人々の人生が代わる代わる描かれていく作品でした。様々な人物の一人称視点で描かれ、また人物によって文体がガラッと変わるのは作り込みが凄いと同時に読みづらさや取っ付きづらさも感じました。複雑ながら丁寧に描かれた作品でした。2025/10/11
おだまん
7
「ならずものがやってくる」を先に読むべきだったのかも?一巡ではまだ消化不良です。SFだと気軽に手に取るレベルではない気がする。2026/01/10
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