内容説明
人類の歴史は、地球規模の支配を築いた壮大な成功の物語のようにも見える。しかし、その成功の裏で、ホモ・サピエンスはずっと「借りものの時間」を生きてきた。何千年も続いた栄光は、今や終わりが近づいている。なぜそうなったのか?その理由と運命を避けるための希望についても語る、全人類の必読のサイエンス読み物!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
106
古生物学及び進化生物学の博士である著者の見解の真贋を、私は判断できない。でも、ハッとする指摘に溢れている:ホモ・サピエンスはボトルネックにより遺伝的多様性が失われており、種として脆弱。世界人口は2064年にピークを迎えた後、減少に転じる。個体数が少ない種は絶滅の危機に瀕する。今は食料・資源問題として人口増に悩むが、人口減少こそが生物的に重要な問題。だから、ホモ・サピエンスは一万年以内に絶滅するのだと。科学的な説得力に満ちた衰亡史だが、それを避けるシナリオは「宇宙への脱出」しかないというのは本当だろうか…。2025/12/01
かんやん
28
ここでいう人類とはヒト属のこと。ホモサピエンスだけが生き残ったとき、すでに避けられない終わりは始まっていた。ボトルネックと創始者効果により私たちには遺伝的な多様性がない、絶滅危惧種のオランウータンよりも…。そして、環境に耐えられない負荷を与え続けている。60年代に人口増加率が初めてマイナスになり、やがてヒトは減少してゆく。原因不明の精子の減少、パンデミック、紛争、気候変動…。いやでも、人口が減るなら、環境問題は解決じゃんと思わないでもない。人類の滅亡は地球にとって良いことづくめか!2025/12/07
haruka
25
なぜ、わたしたちは絶滅寸前なのか。これ、単なる人類の衰亡史だと思っていたら、「移民対策」をわりと語っている本でとてもタイムリーだった。 ホモ・サピエンスは、いままさに減少から滅亡へと向かっている。 22世紀に入る頃、世界ではアフリカ系人口の比率が急増すると予測されているが、それもやがて減少に向かう。 原因は、過剰人口による密集ストレスや気候変動が女性の出産意欲を奪い、男性の精子数を半減させているから。 そして「世界から果実(資源)を取りつくした感」も、静かに人々の心に入り込み出生率を低下させる。 2025/11/03
ta_chanko
21
ホモ=サピエンスは確実に絶滅に向かっている。今世紀後半にも世界人口は100億人弱でピークに到達し、以後、坂道を転がり落ちる勢いで減少する。何度も絶滅の危機を乗り越えてきたホモ=サピエンス(唯一の人類)の遺伝的多様性は驚くほど小さい。度々パンデミックに襲われることがその証拠。多様性を失った集団は危機やアクシデントに対して脆弱。絶滅を免れるには、世界人口が急激に減少する前の1~2世紀の間にテクノロジーを飛躍的に発展させ、食糧の増産or宇宙への進出を実現すること。遺伝子組み換えによる自己改変も選択肢の1つ。2025/12/07
TK39
8
あまり興味のある分野ではなかったのですが、何となく手に取り、読み始めました。結論、大変面白かったです。人類が感染症に弱いのは遺伝子的な多様性がないからとは知りませんでした。時期は異なるとは言え、元を辿ると一人の女性、一人の男性となるとは。 既に人類はピークを迎えており、滅亡に向かっているということだが、確かにそうかもしれない。 解決策はちょっと同意しかねるところもあります。2025/09/30




