内容説明
己のルーツを探す旅を終えたメグは、ベネットらとともに国際魔法協会を訪れる。言の葉の師弟との交流、始祖の精霊樹との修行、始まりの魔法の追体験。濃密な時間は、かつて見習いと呼ばれた魔女に飛躍的な成長を遂げさせた。残された時間は? という周りの心配を他所に、メグは運命に導かれるまま自分の足で歩を進めていく。
時を同じくして、ファウストとエルドラは星の核を完成させ、いよいよ地球を救うための最終段階へと入る。完成式典では皆が希望に胸を膨らませる一方、メグ一人だけが『暗い影』の存在に気づいて……
「辛気臭い顔してるんじゃない。魔女は笑うもんだよ」
絶望に覆われる世界を前にして、メグとファウストの魔法がいま紡がれる。明るく愉快で少し切ない、魔女の師弟の物語。追憶の夏に背中を押され、最期の秋へと向かう最終幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
和尚
33
完結巻。いやー、とても良い読書体験に読後感でした。 エルドラの過去、ファウストの想い。そして、メグの培ってきたもの、その結末。 心にじんとくるヒューマンドラマでありながら、キャラクターのやり取りにはくすりとなるこの空気感がとても好きな物語でした。完結まで一息に読めて良かった。 全4巻、堪能させていただきありがとうございました。2025/10/05
よっち
21
己のルーツを探す旅を終えたベネットたちと国際魔法協会を訪れたメグ。絶望に覆われる世界を前に師弟の魔法が紡がれる第4弾。言の葉の師弟との交流や、始祖の精霊樹での始まりの魔法の追体験を通して、飛躍的な成長を遂げるメグ。時を同じくしてファウストとエルドラが星の核を完成させて、その最終段階で起きた思わぬ事態に師とともに立ち向かう展開で、エルドラの悲しい過去も明らかになる中、どうすればいいのかを懸命に考えて乗り越えたその決着を受け止めて、確かな成長と相変わらずな一面を見せてくれたメグのその後がなかなか良かったです。2025/09/19
とってぃー
8
素晴らしい完結でした! メグの人を想う気持ちを噛み締められるラストまで素敵な展開。そんな彼女が手にした名は本作を追ってきた者からしたら納得だ。時折おちゃらけながらもメグの本質を貫き通した本作に敬意を。感動の物語をありがとう!2025/09/17
MoriTomo
6
余命宣告を受けた魔女メグの最終章となっており、これまでの行いと成長を噛みしめながら見届けられる感動的な結末でした。地球を救うために奮闘する師匠や仲間たちの活躍も描かれ、絶望的な状況に陥っても諦めず進む展開に胸を打たれました。魅力的なキャラと奥深い世界観が織りなす師弟の物語としても最後まで夢中で楽しめる素晴らしい作品でした。2025/09/23
zingug
1
そういうことなんじゃという気はしていたけど、ある魔女のある魔女って、お前のことだったんかい。 時代の流れに逆らうという奇跡を起こしても、生命の生死という根本的な理に抗うことはできない。それでも、様々な感情を抱えながら生きていく。そんな希望の物語だった。 メグが嬉し涙を集めた方法も規格外だったが、物語の根幹をも覆すような衝撃の事実が明らかになる。しかも、それが大切な人=家族を思うが故に繋がっていくと、作者の手腕をまざまざと見せつけられた。 最後にアニメにも出てたあの子があの立ち位置に収まったのも感慨深い。2025/09/29