内容説明
＊本書は、『法律時報』96巻12号（2024年11月号）の小特集記事を収録しています（連載など、ほかのコンテンツは含まれておりません）。行政救済法分野から、アジア体制移行国の動向を探る。かつて社会主義国と呼ばれた国は、市場経済体制に適した法整備を進めてきた。行政機関が違法な行為をなしたときの「監督」と、侵害された権利利益の回復を図る「救済」の両面から、市場経済体制に移行するにあたって法制度がどう変化したのか、あるいはしなかったのかを明らかにし、アジア体制移行国に共通の傾向を見つけ出す。 ・企画趣旨……傘谷祐之（名古屋大学特任講師） ・中国における行政救済法の展開……李竜賢（西北政法大学准教授） ・監督から救済へ――ウズベキスタンの場合……ネマトフ・ジュラベック（タシケント国立法科大学教授） ・モンゴルにおける国家賠償制度の課題……ガルトバータル・オヤンガ（Alison & Kate Partners 法律事務所アソシエイト） ・カンボジアにおける裁判所による行政の監督と救済……チンケット・メター（王立法律経済大学非常勤講師） ・行政法学におけるアジア研究の意義――名古屋大学で開催されたシンポジウムの到達点……稲葉一将（名古屋大学教授）
