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内容説明
<本書の内容の一部>
2025年夏の参議院選挙でも各党がアピールする、就職氷河期世代の支援策。だが、筆者は「現実を無視して“世代”で括ることは、政策をゆがめる」と批判する。
・「多くが就職できず、熟年非正規があふれ、貧困で年金も少なく、国に見捨てられた…」という氷河期世代イメージは、誇張である。
・氷河期世代の非正規(40代前半)のうち大卒男性は4%程度、大半は正社員化している。非正規の大多数=女性と非大卒こそ支援されるべきだ。
・氷河期より下の世代も、年収は低いままである。
・低年金者は、氷河期世代よりバブル世代のほうが多い。
・“見捨てられた”はウソ。政府は当初から対策を打ち、令和以降も年200億円前後の氷河期世代支援予算が使われた。
・マスコミ・政治家・官僚が、就職氷河期問題を好きなワケ。
・どの世代にもいる、本当に困窮している人を支援するには?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
94
結局事実なのかそうじゃないのか? その前がバブルだったから。 数字で見るとわずかな差らしいけど2025/12/12
Tad
2
1993年~2004年大卒を就職氷河期とし、その世代の「就職できず、正社員になれず、悲惨な人生を歩んでいる」というイメージが虚構であることをデータによって説明している。世代間格差よりも男女格差・学歴格差による影響が大きいことを述べており、誤ったをもとに政治的に政策が決定されているという指摘は興味深い。 ただ、「内定が1社だった人も数社だった人も統計上は同じカウント」であり、その集計結果を比較して「だから氷河期世代もさほどひどい状況ではなかった」という方向で議論が導かれるとするとややミスリードな気がする。2025/09/17
金吾庄左ェ門
2
ウソとは銘打ってますが、支援が全く必要がないとはしていません。非大卒者や女性に対しては必要としています。バブルの頃は大学や学生の数が少ないにもかかわらず募集の人数が多すぎた。氷河期は大学や学生の数が多すぎて募集が少ないと感じさせた事が原因だとしています。特に募集の少ない大企業をいくつも不採用になって非正規雇用になったレアケースが過大にクローズアップされたのも問題だとしています。2025/09/03
aed
1
海老原さんはPIVOTでの佐々木さんとの対談をよく視聴しているが、あのまくし立てるような早口でなく本で読むほうが海老原さんの主張を理解しやすいかも(笑)本書は客観的なデータを元にして、氷河期世代の艱難辛苦についてのあることないことを暴き立てたことに価値がある。またタイトルからは察しにくいが海老原さん御自身は就職氷河期があったことは認めつつ、〝偽りの氷河期世代〟の存在については否定している。例えば①一流大卒でも就職先がなく無業・下流のサービス業に従事した②氷河期世代をサポートしなかったため少子化が加速した等2025/12/03
mm71
1
通説を打破するデータに裏付けられた著者らしい論考。就職氷河期世代とひとくくりにするのは間違い。いつもながらキレキレのバーバーの文章、かつ、雇用のリアルを知る人としての情念も感じる。2025/09/17




