内容説明
騙し騙され、
知恵と欲の
丁々発止の果て
手にする物は?
天保の世。大坂の道具商の放蕩息子・「どら蔵」こと寅蔵(とらぞう)は、なまじ目利き自慢であるのが運の尽き、奉公先に大損害を与えてしまい、大坂にいられなくなりました。旅に出て辿り着きたるは、知恵と欲が渦巻く江戸の骨董商の世界。手練れたちに揉まれながらも大奮闘! できればよいのですが。そううまくは運ばないのが世の常、人の常。お宝を巡って時に騙され、時に勝負をかけ、時々情に流され――。丁々発止の果て、どらちゃんは「真物(ほんもの)」の目利きになれるのか?
魅力的なお宝そして登場人物(キャラクター)がてんこ盛り!
読み終えるのがもったいなくなるエンターテインメント時代小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
179
朝井 まかては、新作中心に読んでいる作家です。「どら蔵」って何?「どらくら」⇒「ドラキュラ」の駄洒落かと思いきや、人の名前、松井 寅蔵(通称「どらぞう」)でした。そんな主人公は、骨董品の目利き、ユーモア人情時代小説でした。江戸時代に既にオークションがあったとは知りませんでした。 https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000416623 2025/10/23
いつでも母さん
135
久し振りに楽しいまかてさんだった(当方比)「競り」はいつの世も、最高の知的格闘技!とある。大坂の道具商の放蕩息子・どら蔵こと寅蔵が母親譲りの目利きの才と、行く先々で出会った人々に揉まれ成長する物語。骨董品って欲しい人によって値が違うよね(全然興味がない私だけれど)欲と知恵、そこに情が絡むとややこしい。いざ、勝負!新聞掲載作品とのこと・・テンポよい文体で、毎日楽しみだったろうな。2025/10/02
星群
84
〝玄人は真贋だけに頓着するもんじゃねえ。それがいい物かどうか、物にふさわしい値か。そこが丁々発止の〟〝勝負〟時は江戸。大阪の道具商の放蕩息子・寅蔵が身を置くことになった骨董商の世界で荒波に揉まれて逞しく成長していく。面白かったです。私と同じで愛されキャラのどら蔵(真顔)!?に、脇を固める個性豊かな登場人物達に、興味深い江戸のオークションの世界。お母さんとのエピソードが涙物。まだまだとらちゃんと一緒にいたかった。2025/11/02
じいじ
74
読友さんのレビューに誘われて、急遽読みたくなりました。また、朝井まかての小説は、既読の10作品がハズレなしだったので安心して読みはじめました。思ったとおりで、既読のものより、さらにユーモアに富んでいて、随所で笑いを誘い面白いです。主役である放蕩息子の寅蔵(通称:どら蔵)の奇想天外なキャラが、好い味を出しています。物語は、このドラ息子がもって生まれた天性の目利き力を働かせて、立身出世を目指します。朝井まかての次作は、直木賞受賞作の『恋歌』を予定しています。2025/12/04
ゆみねこ
70
大阪の道具商の息子・寅蔵は放蕩が過ぎて「どら蔵」と呼ばれる。目利き自慢がこうじて奉公先に大損害を与えて、大阪にいられなくなり、江戸へ。江戸の骨董商の世界で揉まれ、どらちゃん大奮闘。うーん、あまりどら蔵に魅力を感じることが出来なくて、今ひとつ乗れずに何とか読了。次の作品に期待。2025/11/12
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