内容説明
銀河ホテルの名物は、居候の苅部がつくった「手紙室」。妹とともに亡き両親からの手紙を受け取りにきた佳菜。幼い頃の記憶をたどり、手紙を書くなかで、家族へのわだかまりを少しずつ解いていく。一方、毎年ゼミ合宿の引率にきていた斉藤教授は今年で定年に。巣立っていく学生たちに向けて最後のメッセージを綴る。そして迎えた合宿最終日、思いがけない奇跡が……。「人は言葉を使うことで、世界と絆を持つ」――ここは、時間も場所も超えて想いが届く場所。清涼感たっぷりの爽やかな一冊!
目次
第1話 おとぎ話の庭 稲穂
第2話 落葉松の森を歩いて Deep Pine Forest
第3話 十人十色 Blue Lagoon
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
102
シリーズ3作目。今作も読み始め数ページですーっと軽井沢、銀河ホテルの世界へ引き込まれ😌亡き両親からの手紙を受け取った姉妹の話が今の自分と歳も近くて共感することも多くじーんときた。色とりどりのインクに囲まれた「手紙室」想像するだけでうっとり。私もワークショップに参加してみたい。2025/08/23
KAZOO
100
ほしおさんの軽井沢にある銀河ホテルシリーズ3作目です。いつもながらゆったりとした時間(特に手紙を様々な色のインクで書く時間)での楽しみです。今回は3つの話が収められていて、一つ目は幼い時からこのホテルに家族で訪れていた姉妹の物語です。二つ目はこのホテルで働くことになった若い女性がこのホテルとどのようにかかわりを持ってきたかを語ってくれます。三つめは定年退官する大学の先生が今まで夏のゼミ合宿をここで行ってきて最後の回に手紙のやり取りをゼミ生と行うという話です。ほろりとさせてくれます。2025/07/20
のぶ
79
銀河ホテルの居候シリーズの三作目。今回も3つの話が収められているが、どれも良かった。ほしおさんの本でこのシリーズが一番好きだ。人々の人生がきちんと描かれているからこそ手紙に込められた想いがより素晴らしく感じられるのだと思う。苅部さんの優しいキャラクターは本作でも生きていて読んでいて癒される。登場するインクの描写が美しく、頭の中がいろんな色で染まっていくように感じられた。酷暑の中で読んだので、軽井沢の爽やかな空気を感じられたのも良かった。2025/07/31
anne@灯れ松明の火
43
新着チェックで予約。シリーズ3。ほしおさんの継続中のシリーズで一番のお気に入り。亡き両親の手紙を受け取りに行く姉妹。同じ体験しても、感じること、覚えていることは違うんだな。そして、本人の文字で伝わることの大きさにもぐっと来た。従業員の手紙室体験は、手紙ではなく……? 退官間際の大学教授と教え子の話も、良かった。こんな先生に教えてもらえた人は幸せだ。今巻も、苅部さんのカッコ良さが満載! そして、手紙室、カラーインク、銀河ホテルの魅力も満載! 行ってみたくなる。せめて、軽井沢に行ったら、雰囲気を味わえるかな。2025/09/03
陽子
43
今回も、ペンで書く手紙の良さをしみじみと感じた。様々な想いを込めて相手のイメージのインクの色を選んで書く手紙。それは、世界にたった一通しかなくて、心そのもの。そんな手紙を書くための軽井沢の銀河ホテル・手紙室は色んな人の心に寄り添う温かさ。退官間近の大学の先生とゼミの学生の交流を描いた「十人十色」良かった。自分も転勤や卒業、色々な場面でいただいた手紙を思い出した。軽井沢の美しい緑の森。行ったことはないが、近くに感じながら、穏やかな思いに包まれた読書だった。2025/09/02
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