内容説明
本居宣長いらい、『古事記』は「大和心(やまとごころ)」、すなわち日本人の精神性の根源を伝える書として神聖視される。だが、その編纂の目的や経緯に関してはいまだ多くの謎がある。なぜ正史である『日本書紀』と別の史書が必要だったのか。なぜ五世紀後半で記述を終え、成立まで二百数十年の歴史を無視したのか――その裏には、天皇家と時の権力者・藤原氏への深い怨念がある。古代史研究の鬼才が「日本最古の書」の正体に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mazda
66
ほぼ同時期に書かれた日本書紀と古事記ですが、日本書紀は親百済系の本で、藤原不比等が中心になって編纂され、古事記は親新羅系の本で、天武天皇を高く評価しているとされます。そもそも、古事記は廴ぼ同時期に書かれた日本書紀と古事記ですが、日本書紀は親百済系の本で、藤原不比等が中心になって編纂され、古事記は親新羅系の本で、天武天皇を高く評価しているとされます。そもそも、古事記は稗田阿礼の口伝で書かれたとされますが、本にすることで親天武派が命を狙われることを避けたともあり、政治的要素が絡んでいたことが分かります。2025/10/07
neimu
36
一気に読んでしまった。読みやすいし面白い。この時代の歴史を知っている人ならば、ワクワクしてしまうかも。(色んな学者さんの説に固執してしまうと憤慨するかな?)田辺聖子や永井路子が描いてくれたら面白そう…。歴史は勝者のものだから、消えていった無念な思いは数限りない。何とか爪痕を残すためには逆転の発想も必要だったかもしれない、だから、こう考えることも可能ではないのか? という推測は想像にしかすぎないと嫌う方もいるだろうが、私は歴史学者でも何でもないから物語の種がキラキラ輝いているように感じて読み終えてしまった。2025/11/05
coldsurgeon
9
古事記と日本書紀は、実際に読んだことはないけれど、同時代に作成され、ともに古代日本の成立を描きながら、神話の部分を含めて、違いがあると知らされていた。日本書紀は、藤原不比等が藤原氏の正当性と父・鎌足の正義を示すために、事実を捻じ曲げ、一部捏造した歴史書だという。一方、古事記は、乙巳の変で蘇我入鹿暗殺に巻き込まれた秦氏一族の、藤原氏や王家への恫喝の書なのだろう。日本書紀の捏造された部位を、古事記の記述により、指摘することにより、告発書となっている。とても面白い古代日本の歴史のとらえ方だ。2025/11/13
TI
6
この手の古代日本の話はよく読むがその時はわかった気がするが毎回新鮮に読める(すぐ忘れてしまうから)。今回も読んでいる時はわかっていたようだがすでに・・・。2025/11/26
ひろかず
2
非常にわかりづらく、あまり頭に入ってこなかったです。私の知識が薄いからなのでしょうが、著者がすでに出されている著書で説明しているから省く…的な文言が多く、著書を読まないと全容がわからないのかと思ってしまいます。期待して読み始めたのにガッカリでした。2025/11/24
-
- 電子書籍
- 不滅者の終活 第74話 - 第74話 …
-
- 電子書籍
- この本は僕の経験値を生んだ【タテヨミ】…
-
- 電子書籍
- WORLD SOCCER DIGEST…
-
- 電子書籍
- 【タテヨミ】占いちゃんは決めきれない!…
-
- 電子書籍
- 童貞カレシが寝かせてくれない!今夜もふ…




