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内容説明
美味称賛、ニッポンの魚介系保存食
日本には、その土地の気候風土と深く結びついた多くの魚介系保存食がある。
その作り方や技術は主に、素材を干す、漬ける、煮る、醸す、燻すの5つだが、日本人は優れた知恵と経験を用いて干して作る干物でも、さまざまな種類を考案してきた。
素干しや塩干し、焼き干しやみりんなどを使う調味干しなど多彩で、最近ではヨーグルト干しのアジまである。
そこには、季節ごとに変わる風、湿度や温度の変化を知りつくし、巧みな火加減や燻し加減を駆使した無駄のない技がある。
干物だけでもそうなのだから保存食の多様さと奥深さは、世界的に見ても唯一無二ではないだろうか。
さらに大きな特長は、単に保存に長けているだけでなく素材の味を凝縮し、別の味やうまみを引き出している点だ。
日本は四方を海に囲まれ、亜熱帯から亜寒帯のそれぞれの気候を味方につけた、類まれな魚介系保存食大国でもある。