内容説明
小学生のとき、ある日突然人間がロボットに見えた。それは治ったが、以来、人との距離の取り方が下手なままだ。研究への想い止まず日本を飛び出し、アメリカの大学院に留学したものの、苦労の連続。日本に帰って来てもそれは変わらず、ポスドク地獄の果て、わらしべ長者のごとく、俺は少しずつ研究者への道を歩み始めた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
朗読者
20
面白かった。この先生と友達になりたいと思った。旺盛な遊び心とエネルギーの開放が研究者の探究心を育んでいるんだろうな。手先が器用、メカに強い、プログラミングに強い、本をさらっと読める、貧困に強い、夜に強い、根気強い、体力がある、後先を考えない、こうして先生の特徴を並べてみると、未開拓分野の研究者に有利となる武器をたくさん持っている。最後にさらっと出てくる、歌の師匠を複数つけるとジュウシマツの子は独自の歌を歌うようになることを発見した話は興味深い。進化のメカニズムのヒントがありそう。2025/11/13
kuukazoo
14
ジュウシマツの歌文法研究などで知られる動物心理学者が来し方を振り返り綴った1冊。文系だけど動物関係の勉強がしたくて入った文学部の中の生物心理学教室が研究人生の始まり。文系なのに半田付けで実験装置を手作りしたり制御プログラムを書いたりが大得意になってしまうから人生わからない。1980~90年代のアカデミアの良くも悪くも「おおらか」な風土や当時のアナログなインフラ、ゆるゆるなルールなどもはや昔話だから面白がれる部分もある。過去つくばの民だったのでポスドク@つくば時代(TXがなかった頃)の話はおもろかしく読んだ2025/10/31
チェアー
10
40歳くらいまでの青春研究記。 独特の若い?文体。「知りたい」という気持ちが強く感じられるし、千葉大助教授になってからは若い人と一緒に研究すること、生きることの楽しさに目覚めたことがよく分かる。 筆者は人に助けられ、助けている。それは偶然ではないのだろう。2025/11/06
gorico
9
ハダカデバネズミの研究でおなじみ、おかぽん先生の若き時代の奮闘記。ヰタ・セクスアリスを含めた青春の日々がユーモアたっぷりに綴られている。新潮社の「考える人」連載中から面白く読んでおり、すっかりおかぽんのファンになった私。ただ、やっぱり一人称は「俺」に統一してほしかった。僕・俺・私が混在するため、そこに注意が取られて読書のリズムがぶった切られてしまうのだ。一応あとがきで言い訳してるみたいだけど、改訂版では書き直して下さい、先生!2026/05/30
れい
7
【図書館】タイトルから別のことを連想してしまっていたが、本文を読み切ると「心理学を学んだが、人間の心理学を学んだわけではない」ため人間の心が分からない云々のタイトルになったんだろうなぁと感じた。ポスドク問題が描かれていたけど、それでもかなり著者は恵まれた方なよう。研究は未来への投資。日本はその余力がないんだろうな。せっかくの人材をうまく使い切れない残念な状態。文体は堅苦しくなく読み進めることができましたが、やっぱり専門用語は難解。2026/04/15




