内容説明
いまだに旧帝国海軍の旧弊を引きずり、現実離れした島嶼防衛に力を入れる海上自衛隊隊。
いびつな人事を温存する陸上自衛隊。
スクランブル偏重の航空自衛隊……。
命令一下で動くよう訓練された戦闘組織であるがゆえに、自己批判の力が弱く、陸海空相互に評価することも差し控える自衛官。
戦後80年間の平和に浴し、自衛隊は有事に闘えない組織になってはいないか。
「これは、誰かが言わなければならないことだ」。
元・海上自衛隊自衛艦隊司令官(海将)が危機感と使命感で立ち上がった。
自浄作用なき古巣(自衛隊)の劣化を指弾する前代未聞の警告の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
42
書評より。1949年生れ、私が乳児の時に海上自衛隊に入隊し、司令官として2008年に退官するまで海上自衛隊で勤め上げた人が書くのは、「誰かが言わなければならないこと」。右だ左だ防衛費増額だなどという話の前に、知っておかなければいけないことがあるー私個人は自衛隊に変わってほしい、という著者のまっすぐな言葉を肯定的に受け取りたい。ただ、悲しい気持ちになるー司令官にまでなった人が退官せねば言えないという体質、幹部候補として入隊した若者の早期の離職、隊員の高齢化、少子化…他の国とケンカしてる場合じゃないよね。2026/01/12
金吾庄左ェ門
6
個人的な恨み節ともいえる情報管理の厳格さと大変さの話で、それは厳しすぎるのでは?と思えますが、ほんの一瞬チラッと見るだけでも、それが重要な情報である可能性があるのでちゃんと管理してくれよと思ったり、空母の保有・運用についても、ないよりはあった方がいいが、それなら空母の規模や空自の戦闘機隊の在り方についても考え直す必要があると、うわべの華やかさに隠される不作為を指摘する内容になっています。また安易な合理化の口実としての自衛隊の統合運用に反対し、それなりの規模や予算を求めています。2025/08/13
みんな本や雑誌が大好き!?
3
辻褄合わせというか、定員割れの自衛隊員の配備に関して、官僚的な杜撰な対応もしているようです。一度決めたら墨守するだけの金科玉条的体質。 戦前同様、卒業時の成績順位が退官まで続く人事システム。海上自衛隊にあっても、艦隊勤務よりデスクワークを優先する愚など。各ポストは2年単位で異動するのが普通の感覚。長期的な視野での体制確立の考えは皆無等々と、古巣への愛するが故の苦言を呈しています。2026/01/07
たかひー
2
★★★★ 現場にいた人の意見として勉強になるし興味深い。米軍ありき、またシーレーン重視の姿勢は海上自衛隊出身だからか。現場レベルでは米軍と強固な関係を築いているのは良いが、政治レベルでそこに一抹の不安がある現状を見ると、米軍来援・共同戦線を前提とした主張にはリスクを感じてしまう。2025/10/19




