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内容説明
「ワンワン」など動物の声や「ドッカーン」などの物音、「ひらひら」など物事の状態や様子を写す言葉「オノマトペ」を日本人はこよなく愛してきた。本書では日本人の泣く声や様子、笑う声や笑う様を表わすオノマトペに焦点を絞り歴史の糸を手繰り寄せる。「ウェラウェラ」「ツブツブ」「ホヤホヤ」など予想外のオノマトペが続出、そこに潜む日本人の認識の仕方や時代性も追究。オノマトペ研究の第一人者による斬新な日本語の歴史。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
shikashika555
36
本当に?本当に昔の男はこんなに声を上げて泣いていたのか? 不思議であり信じがたい。こんなに泣かれては鬱陶しいではないか。 中にはアピール泣き?もあった様子。ますます鬱陶しいではないか。 昔の日本のある地方や朝鮮半島では葬儀の「哭き女」というのがあるらしいが、そういう泣きの文化が日本にはあったのだろうか。 面白かった。 山口仲美さんの本は大好きだ。 タイトルもキャッチー。2025/10/11
oooともろー
6
人間の泣き声や笑い声のオノマトペ。意外な発見。2025/12/14
ぶ~の
6
いやあ、面白かった。好奇心や探求心をくすぐられまくりでした。泣き声と笑い声のオノマトペってこんなにたくさんあったんですね。無意識に使い分けていたことに驚きです。さらにその変遷が本当に興味深く、失われてしまった表現を新鮮に感じたり、なぜその表現に?というようなものが読み進めていくうちに頭の中で想像していたイントネーションが違うことに気づいた瞬間、なるほど!と嬉しくなったり。現代とはニュアンスが違うオノマトペが存在することを意識できるようになった今、古典文学を読む時の目線が変わりそうです。2025/11/22
しんえい
5
オノマトペは時代によって使われ方が異なる。平安時代においては、女性が人前で泣くことははしたないこととされ、反対に男性は声を上げて泣くことが社会的に認められていた。オノマトペの使われ方について調べてみると、当時の価値観や社会構造が浮かび上がる。2025/09/07
マサ
4
オノマトペの変化から日本人の感情表現や事象のとらえ方を考察している。まず、論旨の基になっている古典文献の調査がすごい。例示されている資料は読むのがしんどくなるほどの量で、その徹底した実証に頭が下がる。そして、特に泣き方(声)、笑い方(声)の表現の変化から当時の人々の心情が浮かび上がってくることに驚いた。一般語の語源とオノマトペの関係も面白かった。2025/11/22




