内容説明
戦国筑後の盟主・柳川の蒲池家。嫡男の鎮漣はその気弱な性質から姫若と揶揄されて育った。永禄元年(一五五八)毛利元就の豊前侵攻により北部九州は乱れ、大友家からの離反者が続出。だが、佐嘉の龍造寺が毛利と画策した「大友包囲網」は大友に仕える鎮漣の活躍によって崩れた。結果、大友・龍造寺・島津の勢力争いはあたかも大陸の三国時代かのように拮抗し、裏切りも横行するなか、領主・鎮漣の戦いはひたすらに柳川の民を守るためにあり。殺戮増やすまじ。弱肉強食の時代に一筋の光を放つ名君の、知られざる感動の一生。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
信兵衛
19
領民や他の領主から「姫若」と嘲られながらも、いつの間にか持ち味を発揮し、皆の無視できない存在になっていくという展開が痛快。 そして、その具体的な活躍ぶりを読むのが楽しい。 とくに柳川城に押しかけた七万もの軍勢にどう対するのか、そこでは合戦の面白さを堪能できて、言うことなし!2025/09/18
igaiga
14
実在の人物につき毎回のごとくwikiでチェックしました。小説ではかなり冷静な人物で、いつでも民の事を考えている。しかし、実際戦うと力を発揮する。こういう人が政治家になってほしいものの、やっぱり悪いヤツはいるもので・・・。2025/08/21
azuno
4
初読みの作者。また戦国時代の九州にこんな争乱があった事も初めて知った。高校の日本史ではこんなの出てこない。(と思う。自分の勉強不足なだけかもしれないけど。)(ちなみに作者は九州熊本出身との事。)どこまでがフィクションかわからないが相当史実に則っている様だ。文章も読みやすい。(ただ人名の読み方が振り仮名最初にふってもらってもすぐ忘れちゃうのが難。)人物造形もうまい。最後のちょっとリドルストーリー的なエンディングもしゃれてます。2025/09/13
黒猫堂▽・w・▽
2
森山光太郎さん「戦ぎらいの無敗大名」読了。戦国時代西海道筑後柳川の城主蒲池家に生まれたものの柔弱な性質から姫若、うつけ者と配下の者や領民にまで馬鹿にされていた十郎鎮漣を主人公とし、大友宗麟、龍造寺隆信、島津義久といった群雄割拠する中、民を苦しめないために戦った武将の物語2025/09/10
大森とーちゃん
1
蒲地鎮漣と言う武将を知らなかったけど、この物語は凄かったし面白かった。自身の生い立ちに縛られ抜け出せない者、生まれ持ったものから想像できないくらい違った生き方が出来る者等、鮮やかに人生が現れる戦国時代の物語はやっぱり面白い。2025/09/05
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