内容説明
多忙の外務省担当官に上司から渡された太平洋戦争時のアメリカの公文書。そこには、命を軽視し玉砕に向かうという野蛮な日本人観を変え、戦後の占領政策を変える鍵となった報告の存在が示されていた。1943年、北の最果て・キスカ島に残された軍人五千人の救出劇を知力・軍力を結集して決行した日本軍将兵と、日本人の英知を身で知った米軍諜報員。不可能と思われた大規模撤退作戦を圧倒的筆致で描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Urso
10
終戦記念日のタイミングで。私の知らなかった終戦記念日のちょうど2年前の1943.8.15 キスカ島(鳴神島)からの5183人救出作戦。戦地において人命を大事にする司令官がいた。思いを一つに救出に向けてやるべきことをやった人たちがいた。その行動を伝える人がいた。この出来事を知ることができて良かった。2025/08/17
まさにい
9
読み友さんの感想を読んで購入。キスカ島の話は子供の頃映画で見た記憶がある。木村少将の役を確か三船敏郎がやっていたと思う。この小説の木村像とは一致しないが。ドナルドキーンさんがアッツ島やキスカ島攻撃の米軍側にいたとは知らなかった。そして日本降伏の後の占領政策に影響を与えていたとは……。2025/11/10
毎日が日曜日
5
★★★2025/08/26
Akio Aratani
3
海軍にも人命を尊重する指揮官がいたのだなぁ2025/08/20
Haji
1
時代設定も旧版のままなので何が違うんだろうと思ったらドナルド・キーン氏があれから亡くなって実名を出す形に変更してたみたいですね。2025/11/12
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