内容説明
23歳でエベレストを登頂して以来20年余。世界で最も高く危険な山々への挑戦はついに「最後の山」シシャパンマへ。人間を拒む「デスゾーン」でぼくが見たのは、偉大で過酷な自然の力と、我々はなぜ山に登るのかという問いへの答えだった――中判カメラを携え、人類の限界を超えようとする仲間たちと共に登った生の軌跡。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
えんちゃん
63
世界で標高8000mを超える山は14座。写真家である著者が「自分が死ぬまで、暗闇を照らし続ける光源のような日々の記録であり、極地と人類の関わりの現在地」と記した14座登攀の記録。素晴らしい出会いと壮絶な悲劇を、冷静にかつ熱く綴った文章は、読み終えるのが勿体ないくらい良かったです。「妥協して生きる日常生活では決して触れることのない、最高密度の充実感に包まれる瞬間がある」「山への恐怖ではなく畏怖である」は、8000mを経験した者にしか口にすることができない言葉でしょう。重いです。素晴らしい一冊に出会えました。2026/03/02
拓郎
23
昔からすると8000m峰は随分登りやすくなったんでしょうが、それでもやっぱり色々大変なんですね。2026/03/01
雲をみるひと
21
山行の紀行文。名前だけ知っているものの馴染みが薄い14座が題材だが、作者の筆力が高く繰り広げられる人間模様が手に取るようにわかった。特にシシャパンマ編は必見だと思う。完全制覇をもって8,000m級高山からは撤退するようだが、新たなフィールドでの作者の活躍を祈念するとともにその関連の著作を待ちたい。2026/01/05
ばんだねいっぺい
19
自立的に登山を楽しむようになった新世代のシェルパたち。次々と命を落としていく登山家たちの姿。中国に入国することの困難さ、全個人情報の開示。アンナとジーナの運命。じわじわと泣けてきた。そして、山野井さんとの比較を通じて、アスリートと写真家の違いを知る。なんだか、じわじわ泣けてくる。2026/01/11
tetsubun1000mg
19
「本の雑誌」が選ぶ2025年度ベスト10の第3位に選ばれていたので手に取った本。 初読みの作家さんだと思っていたら2018年に「極北」という北極探検記を読んでいた。 本業は写真家だそうですが、沢山の本を出されてます。 本作は世界の8,000m峰を14座全部登っているという稀な写真家というより登山家でもあるようだ。 登山のドキュメントも書かれているが、14座を登る間に出合った人々との付き合いから生まれえたドラマを描いている作品だと思えた。 エベレスト級の登山がいかに命がけなのか伝わります。 2025/12/31




