内容説明
あの家のわらしは、膨れで死ぬぞ。
――P集落に暮らす姉を訪ねた「私」が、土地神《べら》を祀る小さな社に毎日お参りをする姉の様子がおかしいことに気づく「べらの社」。山から集落におりてくる”人ならざるもの”を描いた「うず山の猿」「がんべの兄弟」。尊い《まる》の声を聞くためだけに、幼い子供が山の社にひとり閉じ込められる奇妙な因習「まるの童子」。さらに「密室の獣」「天神がえり」「拡散にいたる病」を加えた7編からなる連作短編集。
話題の伏線回収ホラー『撮ってはいけない家』著者の最新作。
今、振り向いてはいけない。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
233
表紙の妖しさに導かれて、読みました。矢樹 純 、初読です。本書は、P集落怪奇譚連作短編集、凄く怖くはないですが、そこはかとないゾクゾク感でした。べら様&がんべ&●、恐るべし。 https://www.kodansha.co.jp/book/products/00004164462025/11/03
ちょろこ
123
怖気、吐き気の一冊。P集落にはびこる因習を軸に描いた七編のホラー連作短編集。一話目からとにかく静かな怖気がまとわりついてくる感じ。そこから一話進むごとに吐き気まで加わってくるのにはやられた。「うず山の猿」はちょっと勘弁。まずT字剃刀で…え、もう、この時点で吐きそう。一番因習の絡みと酷さが感じられたのは「まるの童子」。"がんべ"といい、こんな因習がどこかにひっそりあってもおかしくないんじゃ…と思ってしまう。どれもモヤモヤとしたものが残るのも気持ち悪い。矢樹さんがまさかここまでおぞましいものを描くとは。ヒッ。2025/08/04
モルク
108
ホラーというよりもっとずっと気持ち悪さを感じる作品。「べんべ」「まる」「べら」といった人間じゃないもの、かかわりを持つと…という青森の山奥の村の因習ホラー。特に猿が出てくるとその薄気味悪さは増加。グロい描写もあり、時系列がばらばらなのでそれぞれ独立した話かと思いきや、繋がっているではないか…2026/06/12
☆よいこ
107
オカルトホラー因習村系。フロッピーディスク型指紙入り▽[P集落の話]べらの社/うず山の猿/がんべの兄弟/まるの童子[密室の獣(けだもの)]熊穴の奥に女の他殺死体、犯人は?[天神がえり]シナリオ[拡散にいたる病]P集落の話から怪談盗作疑惑。腸の健康は、幸福をもたらすの▽青森県の集落に伝わる因習。神様は●(まる)とよばれ、人でないもの「がんべ」がいる。川辺はがんべ。怪談がひとつながりになるパターン好き。キモ怖でした。2025.7刊2025/11/06
absinthe
94
因習ホラー。キリストの没した村ともいわれる村や周辺の地域の因習に空想を加えて小説化したらしい。田舎の風習は部外者には恐ろしく見えるもの。海外の風習となると、どこか遠くの絵空事に見えてしまうのだが、日本の風習はどこか湿っぽくて土臭くて初めて、初めて知るようなものでも、どこか自分の心に通じるものがある。これは不思議だ。2026/05/25
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