最高裁に告ぐ

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最高裁に告ぐ

  • 著者名:岡口基一【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 岩波書店(2025/06発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784000613316

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内容説明

ツイッターを止めるか,裁判官を辞めるか──SNS上での投稿が原因で,異例の「分限裁判」の当事者となった現職判事は,何を考え,何と闘っていたのか? 続出する不可思議な判決,ずさんな手続,自信のない判事の増加……自らの体験を機に,時代に逆行する裁判所に警鐘を鳴らし,司法の未来を問いかける.渾身の書き下ろし.

目次

プロローグ
第Ⅰ部 前史――私はいかにしてSNSを始めたのか
1 法律情報ポータルサイトを立ち上げる
2 SNS雑感――自分を「落とす」仕掛け
3 白ブリーフ判事と呼ばれるまで
4 二度目の厳重注意処分
5 ツイッターをやめるか,それとも,裁判官を辞めるか
6 ひとつの背景――裁判官訴追委員会の動き
第Ⅱ部 「分限裁判」とは何だったのか
1 そして,裁判が始まった
2 当事者となって知った手続保障の現実
一 漠然とした申立て
二 役割を放棄した最高裁
3 弁護団とともに審問期日へ
4 記者会見に臨む――「不意打ち」のあとで
5 全員一致の決定
6 分限決定を見る
一 不可思議な事実認定
二 ツイッターの特性に対する無理解
三 スルーされた「表現の自由」と「裁判官の独立」
四 「ちゃぶ台返し」の補足意見
7 非公開で行われた裁判
第Ⅲ部 変貌する最高裁,揺らぐ裁判所
1 続出していた不可思議な判決
2 静かに進行する最高裁判事の「王様」化
3 「王様」化をもたらす内部的要因
一 最高裁における憲法判断の手法
二 多忙ゆえの省略?
4 最高裁判事はどのように選ばれているか
5 「裁判官ピラミッド」で起きていること
6 監視・批判勢力はいま
第Ⅳ部 「司法の民主的コントロール」は可能か?
1 裁判所の組織防衛術
2 裁判官の「真の信頼」のために
エピローグ
巻末資料 最高裁「岡口分限決定」全文(二〇一八(平成三〇)年一〇月一七日大法廷決定)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ステビア

18
裁判官の王様化2024/10/14

Yuichi Tomita

5
恥ずかしながら岡口分限裁判の決定をきちんと読んでいなかったが、今回初めて読んだ。表現の自由どころか憲法にすら全く触れることもなく、全員一致の結論。14人もいて反対意見が一人もいないのはガッカリした。最高裁判所ってそんなところだったっけ? 憲法に関する裁判については、意味不明な判決が昔から多いと思っていたが、それが当たり前になってしまっているのか?本書でも紹介されている君が代再雇用拒否事件なんて本当に酷い判断がなされている。 法曹の端くれとして今後も動向を見守りたい。2019/03/31

Lisa Tada

4
感想を一言でいえば。『絶望』。著者の高裁裁判官岡口基一氏をFBでフォローしているが、極めて理性的かつ楽観的そして一般社会通念上、普通の人である。その告発の書。司法界において、最高裁判所という権能を使い、上司・上部組織・政権与党におもねらない人間を、いじめ、パワハラの限りを尽くすさまは、恐ろしい。裁判官『ぽい』『らしい』生活を求められ、それにそぐわないと、不当な処罰を加えられる。いいのでしょうか、国民のみなさま、正義の砦であるべき裁判所が、そんな体たらくで。『司法はこれでいいのか。』と併せて読むのがお勧め。2022/07/28

Yuichi Tomita

4
3読目。著者の主張には賛同しかねるところもあるが、分限裁判の手続保障がなされていない点、最高裁判所の雑な判決についてはごもっともと思う。2019/05/15

アーク

4
岡口基一裁判長が何気なく発したツイートが山火事の如く広がっていき、 遂には岡口分限裁判で戒告処分を喰らうまでとなった過程を描いたこの本、最高裁判所がいかに閉鎖的かつ事なかれ主義であるかがよく分かった。岡口裁判長のようなこれまで存在していなかった(いい意味で)異端の存在は、裁判所にとっては目の上の瘤。その瘤を排除するために手段を選ばない、というのはあまりに強引かつ裁判所の信用を落とすだけだよな。本書が現状の最高裁判所の体質に変化をもたらす劇薬となれ。2019/04/03

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