内容説明
幕府艦隊は最新鋭の旗艦・開陽丸の艦長に、オランダ留学で世界規模の思考を身につけた榎本武揚を抜擢。海軍力で薩長軍を圧倒するも、朝敵とされた徳川慶喜は抗戦に徹しきれず、江戸城は無血開城する。武装解除を逃れた幕府陸軍は、奥羽越列藩同盟への合流を図る。一方、徳川家の海軍となった艦隊を率いる武揚は、徳川家の家臣としての務めを全うせんと苦闘するが……。著者の代表作であり、新田次郎文学賞受賞作、そして歴史文学の金字塔を後世に残す愛蔵版
感想・レビュー
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エピファネイア
80
全3巻の2巻目。オランダ留学から帰国した榎本武揚。幕府海軍の強化という野望を抱いていたが、折悪しく鳥羽伏見の戦いを皮切とする、薩長と幕府との戦いに時勢は翻弄され、武揚も否応なくその渦中に放り込まれる。薩長勢との戦いが迫るなか、「お前らの勝手にするがいい」と言い残してわずかな手勢と共に開陽丸で江戸に帰ってしまった徳川慶喜。周囲の反発を押さえ込みつつ最後まで主君の指示に従った武揚。幕府は瓦解したが蝦夷の地に新たな国家を築いて日本を立て直そうとする。2巻は蝦夷地に向かって出発するところで終わり。いざ箱館戦争へ。2025/05/28
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