文春新書<br> 高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン

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文春新書
高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン

  • 著者名:五味洋治【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 文藝春秋(2025/06発売)
  • 紅葉きらめく!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~11/24)
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  • ISBN:9784166614974

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内容説明

北朝鮮の歴史から消された大阪・鶴橋育ちの少女の愛と死

圧倒的取材力!親族の新証言、晩年の衝撃写真も収録し、高容姫の激動の人生を追うノンフィクション

北朝鮮の最高指導者、金正恩総書記の母である高容姫は、大阪で生まれ、鶴橋のコリアタウンで育った。北朝鮮に「帰国」したあと、その美貌でトップレディの座を射止め、故金正日総書記との間で金正恩をはじめ2男1女を産み、育てた。
だが、北朝鮮では誰でも彼女のことを知っているのに、口にするのはタブー中のタブーだ。
なぜ、高容姫は北朝鮮の歴史から抹殺されてしまったのか?
そんな高容姫について、著者は粘り強い取材で謎を解き明かしてゆく。
日本にいる「金正恩の伯父」に初めてインタビューし、高容姫の複雑な家族関係を直接語ってもらっている。日本で住んでいた家も初めて特定できた。
北朝鮮に「帰国」するために高容姫の乗った船が、新潟港を出発する写真も入手した。容姫がまだ幼い正哲、与正とともに写った貴重なショットもある。
高容姫は晩年、乳がんを患いパリの病院で治療を受けていた。その時の写真も関係者から入手した。晩年の面影は、驚くほど現在の正恩にそっくりだ。これらの写真には、金正恩も無関心ではいられないだろう。
高容姫は日本での生活を懐かしみ、個人的に日本にお忍び旅行にも来ている。子どもたちには日本のことを話し、日本語を教えていた。正恩にとって日本は「千年の宿敵」などではなく「親族が住む隣国」である。その深いつながりは、日朝の今後を考える上で、貴重な接点になる可能性もある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ@no book, no life.

89
僕がこの本を知ったのはネット情報から。本、特にノンフィクというものは時折こうした途轍もない知らぬ事実を知らせ、考えさせてくれるからお金を払う価値がある物と思っている僕は即購入。北朝鮮の指導者である金正恩氏の母が在日コリアンであったなぞ僕は知らなかったのである。それを徹底的に執念か執着かの様な取材にて書かれた本。写真で見ると本当にこの2人は似ている。様々な系譜と歴史から書かれ、著者はこう問うのである。51年の人生を匿名のまま終えた高容姫。母親に対する複雑なコンプレックスを抱いた息子は北朝鮮の指導者となった…2025/09/07

Tomoichi

34
金正恩の母、高容姫の人生を追った一冊。テーマは面白いのだが、鶴橋や生野など在日の多い地域について元々知らない著者(長野出身)が調べているので、祖父母の代からこの地域に隣接する地域に住んでいた私としてはやっぱり違和感というか根本的なこの地域や社会に対する欠如が気になった。日本ではあまり語られないが、済州島は半島の人からは「罪人の島」と差別されるので、在日も総連系・民団系・済州島・半島出身・帰化・ハーフなど複雑で、それをある意味無視して突撃する著者はすごいのだが。2025/09/06

おいしゃん

19
閉ざされた国とはいえ、歴代将軍様についての書籍は多くあった。しかし、彼らのファーストレディについてこれほどまとめた本はあっただろうか。大阪で育ち、彼の国で上り詰めた経歴は、ただただ興味深かった。2025/09/08

小鈴

16
読み始めたら止まらなくなった。金正恩の母親が在日なのはうっすら知ってはいたが、今の時代にあってもここまで痕跡をたどれないのも珍しい。特に日本時代の痕跡が皆無の中、粘り強くたどり彼女の生きた証を追う。日本では在日として、金正日の「日陰」の妻として金日成に認められず、帰国者は「汚点」として見られる人生。正恩の正統性を揺るがす存在でもある。正恩の母方の父は済州島出身。正恩は南北統一の象徴のようにもみえるが、統一を拒否したのが正恩だ。大阪鶴橋で生まれ育ち北朝鮮に「帰国」した女性の数奇な運命。写真多数。2025/06/28

梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

15
▼著者は「父・金正日と私 金正男独占告白 」を書いたジャーナリストということで、大きな期待と好奇心を抱きつつ購入。そして一気に読み終えた▼著者は高容姫のルーツである生野区などを根気強く取材し、ついに高容姫の異母兄弟に出会い直接話を聞いている▼一人物の歴史というだけではなく、在日コリアンの歴史に関わる大きな物語であると感じたそして、日本の朝鮮半島支配の結果の一つであるという事に心を留めながら、心を痛めながらこの本を読むこととなった▼それにしても金正恩の顔はこの母親にそっくり。痩せたら美青年になるに違いない。2025/07/05

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